2017 Fiscal Year Research-status Report
MRIを用いた骨質評価法の開発 ー骨質を画像化するー
Project/Area Number |
16K10914
|
Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
堀井 基行 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (40219209)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
生駒 和也 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (50516044)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | SWIFT / MRI / 糖尿病 / 皮質骨 / 骨粗鬆症 |
Outline of Annual Research Achievements |
ストレプトゾトシン投与による糖尿病ラットにおける皮質骨の変化をSWIFTで評価した.投与後2,4,8週の時点で脛骨を摘出し, CTとMRIの撮像および骨形態計測を行った. MRIでは動物用7.04TMRI装置を用いてSWIFTと従来の撮像法であるプロトン密度強調画像(PDWI)を撮像した.それぞれの条件下で脛腓骨癒合部から2mm近位の横断面の皮質骨に関心領域(ROI)を設定した.CTではROI内の骨密度を計測した.MRIではROI内の信号強度から信号雑音比(SNR)を算出した.骨形態計測ではvillanueva bone染色を施した標本を作製し,蛍光下に骨形成速度(BFR/BS)を計測した.えられたそれぞれの結果について,DM群と対照群を比較した.皮質骨骨密度は投与後8週になりDM群で低値となった.皮質骨のSNRは,PDWIではいずれの時点においても有意な差はなかったが,SWIFTでは投与後2週からDM群で有意に低値となった.BFR/BSはすべての時点においてDM群で有意に低値となった.CTや従来のMRI撮像法ではとらえられないDMにおける皮質骨の変化をSWIFTではとらえることができた.骨密度以外の部分,すなわち骨質の変化をとらえることができたと考える.SWIFTはDMにおける皮質骨の骨質の変化をとらえることができ,DM患者における骨粗鬆症の診断において有用なツールとなりうることが明らかにされた.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
ストレプトゾトシン投与による糖尿病ラットモデルにおいて皮質骨の変化をSWIFTによって明らかにできたため.
|
Strategy for Future Research Activity |
同様の手法を用いて,別の動物モデルにも応用することで,これまでの結果を強固なものにすると同時に,より臨床での使用へと近づける予定である.
|
Causes of Carryover |
平成28年度の繰り越し金が多かったため,次年度使用額が生じた.平成29年度分については,研究が予定通りもしくはそれ以上に進展し,それに伴い予定額以上の金額を使用した.平成30年度にこれまでと異なる動物モデルを用いた実験を行うとともに,これまでの研究成果についての学会発表や論文作成を行い,予定通りの経費を使用する予定である.
|