2019 Fiscal Year Annual Research Report
Research for in vivo assessment of bone quality in glucocorticoid-induced osteoporosis
Project/Area Number |
16K10916
|
Research Institution | Chitose Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
須田 廣美 (木村―須田) 公立千歳科学技術大学, 理工学部, 教授 (00574857)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高畑 雅彦 北海道大学, 医学研究院, 准教授 (40374368)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | ステロイド / 骨粗鬆症 / 骨質 / 骨強度 / 赤外イメージング / 骨密度 / 配向性 / 赤外分光法 |
Outline of Annual Research Achievements |
ステロイド性骨粗鬆症(GIO)は,長期ステロイド治療の副作用として,性別,年齢に関わらず発症し,骨折のリスクを上昇させる。GIOによる骨折のリスク上昇は,骨密度が低下する以前に生じることが報告されており,骨密度とともに骨強度を規定する骨質劣化が著しいことが予測される。しかしながら,GIOの骨質に関する研究報告は極めて少ない。本研究では,GIOモデルラットを作製し,赤外イメージングならびマイクロCTを駆使しながら,GIOモデルラット大腿骨および腰椎の化学的かつ構造学的な骨質解析ならび骨密度測定を行うとともに,脛骨の力学特性評価を行い,骨強度,骨密度,骨質の関わり合いを検討した。本研究の学術的な特色と意義は,GIOのような骨密度が低下する前に骨折リスク上昇を認める骨について,その骨強度,骨密度,骨質の関わり合い検討しながら骨の評価手法を構築することにある。昨年度は,試料調整法が骨質データに及ぼす影響について検討した。本年度は,これまで得られた骨密度,骨強度,骨質データの相関性について検討しながら,骨の評価手法を構築した。おもな成果は,1)コラーゲン線維配向性を示す赤外二色性イメージと石灰化度,炭酸塩含有率,結晶化度,ミネラル成熟度を示す赤外イメージを比較検討し,GIO大腿骨におけるコラーゲン線維配向性は,石灰化度,炭酸塩含有率,結晶化度,ミネラル成熟度が有意に低値を示す検体においても,顕著な変化が認められないことを学会で報告した。一方,コラーゲン線維配向性が低下している部位は,石灰化度とミネラル成熟度が有意に低値を示すことを国際学会で発表し,論文にまとめた。また,2)骨強度,骨密度,骨質の関わり合いを検討し,大腿骨皮質骨骨膜側の石灰化度と最大応力に正の相関があることを示した。さらに,3)腰椎と大腿骨の骨質劣化について比較し,腰椎の骨質劣化が大腿骨より緩やかであることを示した。
|
Research Products
(12 results)
-
[Journal Article] Relationships among Collagen Fiber Orientation, Mineralization, Mineral Maturity, and Crystallinity2020
Author(s)
Hiromi Kimura-Suda, Fumiya Nakamura, Ryota Oseto, Yuya Kanehira, Dai Sato, Ryo Fujita, Masahiro Ota, Masahiko Takahata
-
Journal Title
Molecular Crystals and Liquid Crystals
Volume: -
Pages: -
DOI
Peer Reviewed
-
-
[Presentation] ステロイド性骨粗鬆症モデルラットにおける骨強度・骨密度・骨質の関係2020
Author(s)
中村郁哉, 佐藤大, 藤田諒, 長谷川智香, 堀内秀与, 枡谷朋美, 太田昌博, 高畑雅彦, 居城邦治, 網塚憲生, 木村-須田廣美
Organizer
第32回北海道骨粗鬆症研究会学術集会
-
[Presentation] ステロイド性骨粗鬆症モデルラットにおける骨強度と骨密度および骨質の関係2020
Author(s)
中村郁哉, 佐藤大, 藤田諒, 長谷川智香, 堀内秀与, 枡谷朋美, 太田昌博, 高畑雅彦, 居城邦治, 網塚憲生, 木村-須田廣美
Organizer
第40回日本骨形態計測学会
-
[Presentation] ステロイド性骨粗鬆症ラットの腰椎の骨質は,大腿骨の骨質に比べて緩やかに変化する2020
Author(s)
中村郁哉, 兼平裕也, 佐藤大, 藤田諒, 長谷川智香, 堀内秀与,枡谷朋美, 太田昌博, 高畑雅彦, 居城邦治, 網塚憲生, 木村-須田廣
Organizer
第38回日本骨代謝学会学術集会
-
[Presentation] Relationships between Collagen Fiber Orientation, Mineralization, Mineral Maturity, and Crystallinity2019
Author(s)
Fumiya Nakamura, Ryota Oseto, Yuya Kanehira, Dai Sato, Ryo Fujita, Masahiro Ota, Masahiko Takahata, Hiromi Kimura-Suda
Organizer
KJF-ICOMEP2019
Int'l Joint Research
-
-
-
-
-
-