2017 Fiscal Year Research-status Report
糖尿病合併敗血症患者の急性期血糖降下指数が予後に与える影響の解明
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16K10936
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
江木 盛時 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (20423296)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣田 勇士 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (80566018)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 糖尿病 / 敗血症 / 血糖管理 / 急性期 / 血糖変動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究を遂行するために以下の工程を平成28年度に引き続き実施した。本研究は、倫理委員会に承認され、研究登録されている。また、患者あるいは家族に対し、研究に関する説明を行い, 同意を取得し上で遂行している。 平成29年度に施行した研究内容は以下の如くである。1)敗血症患者の病前血糖管理の把握;敗血症治療を目的にICUに入室した患者を対象にICU入室時HbA1cを測定した。2)敗血症患者のDatabaseの構築;敗血症患者の病前合併症、重症度および敗血症の原因を含めた患者Databaseを構築し、情報収集を行った。3)持続血糖測定の実施;一時的に留置した極めて細い皮下センサーにより組織間質液中のブドウ糖濃度の連続測定を行う持続血糖測定装置であるメドトロニックiPro2およびリブレを使用し、敗血症患者患者での測定を行った。4)好中球機能の評価;患者免疫能として好中球機能を測定した。5)予後の集積;患者死亡、ICU入室期間、臓器障害発生率などの患者予後の集積を行った。平成30年度も予定患者数における研究遂行を目標に本研究における患者集積を続ける予定である。 また将来的に本研究のさらに発展させるために、2014-2017年度に当院ICUににゅうしつした患者の病前血糖管理と急性期血糖管理および患者予後のDatasetを作成し、急性期せん妄と病前血糖管理と急性期血糖管理の関係を検討した。初期解析において、急性期血糖降下指数および急性期血糖上昇指数が急性期せん妄発生と有意に関連したことを認めたため、本研究においても、急性期せん妄の評価も追加して行うこととしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実施はおおむね予定通り進んでいる。ICUへの患者入室状況は予想と違わず、目標の研究実施が可能である。所属科内で共に研究する若手医師も増え、研究実施に問題ない状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画に変更なく、患者集積を続ける予定である。 今後の研究を発展させるために、仮説提唱型疫学研究を行うためのDatabaseの解析を行った結果を鑑み、副解析として急性期せん妄の発生に関しても解析する予定である。
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Causes of Carryover |
(理由) 2018年2月中旬に採取された検体が期限内に結果を得られない可能性があるため当科の冷凍庫で保存されている。これらの検体は2018年度4月以降に、次年度使用額を用いて測定を実施する。 (使用計画) 次年度使用額は、2018年2月に採取した検体の測定に用いる。次年度にいただく交付金は2018年4月以降の検体処理に使用する。
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