2018 Fiscal Year Research-status Report
肝不全に対するファルネシルトランスフェラーゼ阻害薬及びスタチンの肝保護作用の検討
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16K10963
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
白水 和宏 九州大学, 大学病院, 助教 (30568960)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳田 賢太郎 九州大学, 大学病院, 助教 (10419567)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ファルネシル化 |
Outline of Annual Research Achievements |
(ア)FTIsが急性肝不全を抑制するという仮説を検証 評価項目:肝臓でのアポトーシスの評価、肝障害の評価 以前、GalN/LPSモデルマウスに対して後投与のFTIs(Tipifarnib)がマウスの生存率を改善することが示したが、ファルネシル化を抑制する現象を捉えることができなかった。一方でアポトーシスの抑制は観察されたので、肝障害が軽減することにより生存率が改善する可能性がある。しかしながら、機序の解明までは至っていない。肝不全のモデル作成はGalN/LPSによる劇症型肝炎モデルの他にConcanavalin A によって引き起こされる自己免疫性肝炎モデル がある。われわれはこちらに関しても同様にFTIs(Tipifarnib)の効果を検証した。結果はConcanavalin Aによって引き起こされる肝酵素の上昇を明らかにFTIsが抑制する結果であった。加えてpreliminaryではあるが、免疫応答を抑制する結果も出つつある。具体的には血液や脾臓の免疫細胞に注目している。脾臓と肝臓の標本を採取し、組織学的に観察したところマクロ的にもミクロ的にも優位に違う結果が観察された。このモデルの性質上、肝臓だけでなく脾臓にも大きく作用していることが疑われる。farnesylationの軽減は免疫染色で明らかになる可能性がある結果が示唆される。引き続き検証を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
共同研究者を含め、研究時間の減少によるものが大きい。 連続して実験ができなかった分、再現性にとぼしい結果となった。 昨年度末より研究員の増員を行い、実験遂行に向けて着手している。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は研究員増員の結果、順調に進められている。免疫応答に注目し機序の解明を目指す。また、farnesylationの抑制をいずれかの組織で確認することも目指していく。
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Causes of Carryover |
実験を予定通り行うことができす、試薬やマウスの購入ができなかったため。
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