2016 Fiscal Year Research-status Report
トランスクリプトーム解析による術後せん妄・認知機能障害とエイジングの関連解析
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16K10967
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
山蔭 道明 札幌医科大学, 医学部, 教授 (70285005)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早瀬 知 札幌医科大学, 医学部, 助教 (20579007) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | トランスクリプトーム解析 / 術後認知機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
われわれは、トランスクリプトーム解析を用いて、脳内のmRNAの発現がどのように変化しているかを明らかにし、それらの変化が術後の精神にどのように変化するのか‐具体的にはせん妄の出現や認知機能低下がいかにして発症するのかを解明するために研究を進めている。また、マウスの週数によって、セボフルラン暴露や手術ストレスの影響はどのように変化するかを突き止めることも目標としている。これら、術後せん妄・認知機能障害とエイジングの関連を解析することは、超高齢社会を迎える我が国の医療政策にも還元することができると考えている。 以前われわれは、8週の若年マウスを用いてセボフルラン麻酔を行い、その前後の海馬におけるmRNA発現変化に関して検討を行い、論文化した。 今回、われわれは若年マウス(8週)と壮年マウス(35週)をそれぞれセボフルランで麻酔し、それぞれの海馬を摘出、トランスクリプトーム解析を行った所、遺伝子発現は大きく変わっていたということを明らかにした。つまり、週齢の違いにより脳内での代謝や反応性に違いを生じることが示唆された。 このように同様のストレスであっても、週齢が違うことにより、脳内での遺伝子発現の変化に違いが出現することは、術後認知機能低下の機序を解明するための一端となると考えており、今後の研究につながる結果であると確信している。また、外界の変化に対する反応の違いは、エイジングの影響であるととらえるならば、老化そのものに対する脳機能の変化と機序を明らかにできると考えており、更なる発展的な研究を期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
トランスクリプトーム解析にやや時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
手術ストレスに対する、週齢による個体反応の違いを検討する予定である。
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