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2017 Fiscal Year Research-status Report

ミトコンドリア機能からみた外科侵襲による白血球プロフィール変化の解明と制御法開発

Research Project

Project/Area Number 16K10978
Research InstitutionUniversity of Occupational and Environmental Health, Japan

Principal Investigator

川崎 貴士  産業医科大学, 医学部, 教授 (60299633)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 川崎 知佳  産業医科大学, 医学部, 非常勤医師 (60258621)
Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywords外科的侵襲 / ミトコンドリア / 免疫能
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、1.外科侵襲による免疫担当細胞(単球・マクロファージ、好中球、リンパ球)のプロフィール変化を評価する。2.外科侵襲によるミトコンドリア機能障害を評価する。3.免疫担当細胞プロフィール変化とミトコンドリア機能障害のインターアクションを検討する。4.侵襲下の免疫担当細胞プロフィール変化をミトコンドリア機能から制御する戦略を開発する。5.免疫担当細胞プロフィール変化制御によるSSI予防の戦略を開発する。以上5項目について検討し、外科侵襲下の免疫担当細胞プロフィール変化とミトコンドリア機能障害とのinteractionについて解明し、それを制御する戦略を開発、周術期感染性合併症発生、死亡率の低下を図ることを目的とする。
今年度は、昨年度に引き続き、動物実験により、外科侵襲(外傷出血)による免疫担当細胞(単球・マクロファージ、好中球、リンパ球)のプロフィール変化を評価した。マウス外傷出血モデルを作成し、蘇生後、様々なタイムサイクルでイソフルラン麻酔下に血液採取を行った。血液はEDTA添加シリンジに心臓穿刺で採取後、単球、好中球、リンパ球に分離しLPSまたはStaphylococcus aureus cell suspension (SAC)で刺激しCCL3、IL-12、CCL2、IL-10産生能をELISAで測定した。侵襲によるサイトカイン、ケモカイン産生プロフィールの変化を検討した。
また、臨床研究では、開胸・開腹手術患者、人工心肺下心臓外科手術患者を対象に周術期に採血を行い、動物実験同様、外科侵襲による免疫担当細胞(単球・マクロファージ、好中球、リンパ球)のプロフィール変化を評価した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

動物実験については、研究が進んでいるものの、臨床研究が進んでおらず、検体のサンプリングが不十分である。開胸・開腹手術患者、人工心肺下心臓外科手術患者を対象に周術期に採血を行い、外科侵襲による免疫担当細胞(単球・マクロファージ、好中球、リンパ球)のプロフィール変化を動物実験同様、評価する予定であり、さらに、外科侵襲によル免疫担当細胞のミトコンドリア機能障害を評価、免疫担当細胞プロフィール変化とミトコンドリア機能障害間のインターアクションを検討する必要がある。

Strategy for Future Research Activity

今後は、動物モデルを用いて、外科侵襲による免疫担当細胞のミトコンドリア機能障害を評価する。蘇生2-4時間後、イソフルラン麻酔下に採血し、単球、好中球、リンパ球を分離する。ミトコンドリア機能としてMitochondrial complex Ⅲ activity; MitoToxOXPHOS Complex Ⅲ Activity Kit(Abcam製) を各細胞で行う。また、血中ATP濃度測定を行う予定である。
動物実験では、さらに、免疫担当細胞プロフィール変化とミトコンドリア機能障害間のインターアクションを検討する。分離した単球、好中球、リンパ球とミトコンドリア機能との関連を評価する。また、ミトコンドリア機能をdepleteする薬物(Oligomycin; ATPase
inhibitor: 0.5mg/kg i.p.)でマウスを処理した場合、ATP産生を活性化するCoQ10を投与した場合(40mg/kg i.p.)、ミトコンドリア透過性を制御する薬物(Cyclosporin: 50mg/kg i.p.)、ミトコンドリアの抗酸化、活性酸素除去に関与する薬物(N-acetylcystein;NAC 150mg/kg i.p.)、ホルモン療法(Melatonin: 20mg/kg i.p.)も検討する。外科侵襲で免疫担当細胞のプロフィールが変化するか検討する。
臨床研究ではサンプリングを十分に行い、動物実験同様、免疫担当細胞プロフィール変化とミトコンドリア機能障害間のインターアクションの検討、分離した単球、好中球、リンパ球とミトコンドリア機能との関連を評価する。

Causes of Carryover

(理由)
今年度は臨床研究のサンプリングが不十分であったため、解析用キットの使用が予定より少なかったため次年度使用額が生じた。
(使用計画)
臨床研究のサンプリングを進め、解析を行っていく予定である。

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Published: 2018-12-17  

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