2017 Fiscal Year Research-status Report
糖尿病患者における術後痛増強への酸感受性イオンチャネルの関与の解析
Project/Area Number |
16K10983
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
草間 宣好 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60336691)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
祖父江 和哉 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (90264738)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 術後痛 / ASIC / 糖尿病 |
Outline of Annual Research Achievements |
糖尿病における術後痛の増強に対するASICs(Acid-Sensing Ion Channel)の関係を明らかにすることが、本研究の目的である。平成29年度の研究計画では、昨年度の研究(コントロールラットおよび糖尿病ラットで、後根神経節細胞に発現するASICチャネルの構成を電気生理学的手法および免疫組織染色法により明らかにすること)の遅れを取り戻すこと、および術後痛モデルにおいて、術後痛と脊髄後根神経節に発現するASICチャネルを、以下の方法で明らかにする予定であった。 2型糖尿病ラットとコントロールのラットでBrennanの足底切開モデルを作製し、1)刺激誘発痛み行動の試験(von Frey フィラメントテスト、Randal-Selittoテストなど)により、逃避閾値の違いを糖尿病ラットとコントロールのラットで比較する。2)Dilで標識された脊髄後根神経節細胞を分離培養し、電気生理学的手法(Whole-cell patch-clamp法)を用いて発現しているASICsのチャネル特性を測定する。3)免疫組織染色法により、脊髄後根神経節細胞におけるASICアイソファームの発現を測定する。 4)上記の実験により、術後痛モデルでASICsの発現が増加すること、とくに糖尿病ラットではASICsが多く発現し術後痛も強いことが確認できた場合、ASIC阻害薬の投与実験を行う。ASIC阻害薬が術後痛を抑制する作用を有するかどうかを、刺激誘発痛み行動のテストによって評価する。 今年度は、脊髄後根神経節細胞を分離培養、モデル動物の作成ができず実験が遅れてしまった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
脊髄後根神経節細胞を分離培養して実験を行うことができなかった。このため電気生理学的手法や免疫組織染色による研究を進めることができなかった。また、モデル動物の作成も行うことができず実験が遅れてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
脊髄後根神経節細胞を分離培養して予定していた実験を行う。またモデル動物の作成も行う。研究を進めるためにエフォートを割くように努める。
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Causes of Carryover |
実験を十分にすすめることができず、次年度に繰り越しとなった。昨年度および本年度に予定した以下の研究を進め、計画した実験に使用します。1)コントロールラットおよび糖尿病ラットで脊髄後根神経節細胞に発現するASICチャネルの構成を電気生理学的手法および免疫組織染色法により明らかにする、2)2型糖尿病ラットとコントロールのラットで術後痛みモデルを作製し刺激誘発痛み行動の試験を行う、3)術後痛モデルにおいて、脊髄後根神経節に発現するASICチャネルを電気生理学的手法および免疫組織染色法により明らかにする、4)術後痛モデルでASIC阻害薬の投与実験を行う。
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Research Products
(1 results)