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2017 Fiscal Year Research-status Report

膀胱癌における免疫環境と遺伝子変異の包括的解析によるBCG抵抗性機序の解明

Research Project

Project/Area Number 16K10994
Research InstitutionUniversity of Tsukuba

Principal Investigator

常樂 晃  筑波大学, 医学医療系, 講師 (60436277)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 宮崎 淳  国際医療福祉大学, 医学部, 主任教授 (10550246)
木村 友和  筑波大学, 医学医療系, 講師 (10633191)
西山 博之  筑波大学, 医学医療系, 教授 (20324642)
小島 崇宏  筑波大学, 医学医療系, 講師 (40626892)
Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywords遺伝子変異 / 免疫環境 / BCG
Outline of Annual Research Achievements

ドライバー変異とPD-L1を含む免疫関連分子との関連を明らかにするために、研究一年目は組織アレイを作成して検討を行った。本年度はRNAシークエンスを行い、膀胱癌におけるドライバー遺伝子変異の有無とPD-L1発現を含む免疫環境に関わる遺伝子発現との関連を検討した。106例の膀胱癌凍結組織(筋層非浸潤性60例、筋層浸潤性40例、転移性6例)からRNAを抽出し、RNAシークエンスを行った。既に得られている癌関連遺伝子の点変異解析結果(50癌関連遺伝子の計約2,800点変異)と免疫関連分子の遺伝子発現との関連を検討した。ドライバー遺伝子の中からTP53 FGFR3 PIK3CA, RASとの関連を検討したところ、PD-1, PD-L1の発現は、FGFR3融合、FGFR3変異を有する症例において有意に低下していた。また、腫瘍組織内のCD8Aの発現も同様にFGFR3融合、FGFR3変異を有する症例に有意に低下していた。PD-L2の発現は FGFR3融合、FGFR3変異,RAS変異を有する症例は有意に低下した。一方、CTLA4はFGFR3融合を有する症例においてのみ有意に低下していた。他のFGFRシグナルと免疫関連分子との関連を検討したところ、FGFR1はその発現が高いほど免疫関連分子の発現が亢進することが明らかとなった。以上から、FGFR3変異または融合を有する症例は腫瘍内免疫活性が低下(免疫学的無視)と関連していることが示唆された。さらに同じFGFシグナルの中でも、FGFR1の高発現症例においては腫瘍内免疫環境がFGFR3と異なり活性化していることが示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

昨年度までに、ドライバー遺伝子の異常、とくにFGFRシグナルと免疫環境の関連を明らかにした。実際のBCG抵抗性の臨床検体を用いた免疫染色ならびに、ドライバー遺伝子の変異解析を行うためのサンプルの選定は行ったが、DNA抽出に至っていない。

Strategy for Future Research Activity

昨年度はRNAシークエンスを行い、膀胱癌におけるドライバー遺伝子変異の有無とPD-L1発現を含む免疫環境に関わる遺伝子発現との関連を検討した。FGFR3変異または融合を有する症例は免疫学的無視と関連していること、さらにFGFR1の高発現症例では腫瘍内免疫が活性化していることが示唆された。最終年度においては、実際のBCG抵抗性の臨床検体を用いた免疫染色ならびに、ドライバー遺伝子の変異解析を行うことにより、BCG抵抗性腫瘍に特徴的な免疫環境やドライバー遺伝子異常を明らかにしたい。シークエンスの推進のために、前処理の自動化システムであるIon Chefを用いて研究をすすめる予定である。研究技官と大学院生はすでに講習を受講済でありシステムの稼働を習得している。

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Published: 2018-12-17  

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