2018 Fiscal Year Annual Research Report
Combination therapy with X-ray or heavy ion therapy and statin for prostate cancer
Project/Area Number |
16K10995
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
関根 芳岳 群馬大学, 大学院医学系研究科, 講師 (00516370)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 前立腺癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
まず、ホルモン非依存性前立腺癌細胞株へX線および重粒子を照射し、増殖に対するスタチンとの併用効果について、検討を行った。細胞増殖に関して、MTSやcell countを行ったところ、LNCaP-LA(アンドロゲン非依存性のLNCaP)、22RV-1では、スタチンとX線を併用することで、さらなる細胞増殖抑制効果を認めた。また、重粒子に関しては、条件設定に時間がかかったが、PC-3に関しては、スタチンと重粒子を併用することで、増殖抑制効果を認めた。また、スタチン投与によりDNA修復遺伝子の発現が低下したことから、PARP阻害剤であるオラパリブとスタチンとの併用効果を検討した。まずPC-3とLNCaP-LAにおいてBRCA1やBRCA2をsiRNAでノックダウンしOlaを投与したところ、control群に比べ更なる細胞増殖効果を認めた。また、オラパリブとスタチンを併用するとPC-3, 22Rv1, LNCaP-LAにおいて、それぞれ単剤よりも更なる細胞増殖抑制効果を認めたが、スタチンによりDNA修復遺伝子群の発現低下を認めなかった、正常前立腺間質細胞では認めなかった。さらにはカバジタキセル耐性22Rv1に対しても、SimはBRCA1/BRCA2/FANCAの遺伝子発現を低下させ、Olaとの併用で更なる増殖抑制効果を認めた。以上より、去勢抵抗性及び抗癌剤抵抗性前立腺癌に対して、PARP阻害剤とスタチンのようなDNA修復遺伝子の発現を低下させる薬剤との併用が、治療選択の1つになりうる可能性が示唆され、さらにそこにX線や重粒子を追加することで、さらなる増殖抑制効果が期待される。
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