2016 Fiscal Year Research-status Report
去勢抵抗性前立腺癌マーカーRegⅣ・OLFM4を標的とした新規診断・治療開発
Project/Area Number |
16K11007
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
松原 昭郎 広島大学, 医歯薬保健学研究院(医), 教授 (10239064)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亭島 淳 広島大学, 医歯薬保健学研究院(医), 准教授 (20397962)
安井 弥 広島大学, 医歯薬保健学研究院(医), 教授 (40191118)
林 哲太郎 広島大学, 医歯薬保健学研究院(医), 助教 (60612835)
北野 弘之 広島大学, 病院(医), 医科診療医 (60721933)
神明 俊輔 広島大学, 病院(医), 病院助教 (70749936)
井上 省吾 広島大学, 病院(医), 講師 (90457177)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 去勢抵抗性前立腺癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
去勢抵抗性前立腺癌における、RegⅣ・OLFM4の血清マーカーおよび治療標的としての意義を明らかにすることを目標に、まず臨床検体を用いた血清RegⅣの測定を施行した。血清RegⅣ値は、Stageが進行した症例や、去勢抵抗性前立腺癌の症例で高発現していることが確認された。現在は、血清と同一症例の前立腺癌検体でのRegⅣの発現を免疫組織染色法で確認している。また、RegⅣの過剰発現が抗がん剤(ドセタキセルや5FU)への抵抗性獲得に関与していることを明らかにした。これらの内容は、第75回日本癌学会学術集会(2016.10.7, 横浜市)で学会発表を行った。現在は、さらに研究を進め、RegⅣはTGFαを介しEGFRシグナルを活性化するパラクラインでの機能を確認し、RegⅣの過剰発現系に加え、RegⅣのリコンビナント蛋白質を用いた実験手法で、パラクラインによるEGFRシグナルの活性化を評価している。このRegⅣのリコンビナント蛋白質を用いた手法は、創薬を考えたときに重要となると考えており、重点的に研究を行っている。OLFM4に関しても、前立腺癌症例で免疫組織染色法を用いた検討を行った。現在のところOLFM4の発現と臨床病理学的因子や再発、予後、抗男性ホルモン療法や抗がん剤感受性については明らかとなっていない。さらに細胞株での発現抑制や過剰発現系モデルを使用してOLFM4の前立腺癌における意義を明らかにすべく研究を続けている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
RegⅣの過剰発現系での機能解析に加え、リコンビナント蛋白を用いた機能解析を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
RegⅣが抗男性ホルモン療法により発現が上昇することが私たちの解析から明らかになってきている。RegⅣの発現抑制と抗男性ホルモン療法の併用療法が去勢抵抗性前立腺癌への進展を抑制するか検討を進める予定である。
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Research Products
(1 results)