2016 Fiscal Year Research-status Report
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16K11016
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| Research Institution | University of the Ryukyus |
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Principal Investigator |
齋藤 誠一 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80235043)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須田 哲司 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40423347)
仲西 昌太郎 琉球大学, 医学部附属病院, 助教 (40725321)
呉屋 真人 琉球大学, 医学部附属病院, 講師 (50295317)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | 前立腺癌 / マーカー / 悪性度 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
最近、metastatic CRPCにおける大部分（96.4%）の組織型はhigh-grade adenocarcinomaであることが報告された(Cell 2015; 161: 1215)。すなわち、重要な治療ターゲットはhigh-grade adenocarcinomaであり、この分子生物学的機序を解明することはCRPCの克服につながると考えられる。
GalNAcDSLc4という糖鎖を特異的に認識するモノクローナル抗体RM2が前立腺癌細胞の悪性度を反映することを報告したが（Saito S, et al. Int J Cancer）、RM2が前立腺癌細胞においてのどの糖蛋白に反応するかは不明なままであった。そこで、RM2の前立腺癌細胞株に対するウエスタンブロッティングにより絞り込まれたバンドをLC-MS/MSにより解析した。
これまでに解析された１００以上の蛋白の中から、悪性度と関連しうる蛋白として同定されたのは、解糖系に関連する蛋白、血圧調節に関連する蛋白、発生と関連する蛋白、まだ機能が不明な蛋白である。これまでにそれぞれの糖蛋白について前立腺全摘除標本７０例で免疫染色を施行し、high-grade cancerにおいて発現する傾向が認められた。一方、前立腺癌に比べて前立腺肥大症の尿中で増加する糖蛋白も同定した。現在、上記蛋白の臨床的な意味づけを進めている。また、以上の他にも多数の候補蛋白が同定されている。
特に重要なことは、RM2が反応するエピトープを有する糖蛋白を同定することである。平成２８年度はサンドイッチアッセイによりRM2が反応する蛋白同定を試みるため、非特異的反応の軽減など種々の条件設定を検討した。平成２９年度はこれまでに蓄積された条件設定に加えて、新たに考案した方法に基づいて同定する予定である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
高悪性度を反映する体液マーカーの同定を最大の目的に設定していたが、まだ組織学的なマーカーしか得られていない。他系癌では血清中に検出されるという糖蛋白も３つほど同定したが、前立腺癌ではELISAで測定したが増加が見られなかった。また、サンドイッチアッセイに備えて、モノクローナルRM2がどの蛋白に反応するかについてビーズを用いた免疫沈降などを試みるもビーズにうまく結合しないなどのIgMモノクローナル抗体に特有の問題が生じている。
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| Strategy for Future Research Activity |
個々の分子の解析にとどまらず、目的とする糖蛋白の濃縮・同定方法についてよりsystematicな解析方法を考案したので、平成２９年度は新たに考案した方法でRM2反応糖蛋白を同定し、サンドイッチアッセイに持っていく予定。
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| Causes of Carryover |
購入する予定の消耗品が予定したほど使用しなくて済んだため。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
消耗品費にあてる予定。
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