2016 Fiscal Year Research-status Report
遺伝子解析に基づいた間質性膀胱炎に対する新規治療法の開発
Project/Area Number |
16K11045
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
小川 輝之 信州大学, 学術研究院医学系, 准教授 (90467142)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今村 哲也 信州大学, 医学部, 特任講師 (00467143)
石塚 修 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (20184541)
永井 崇 信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 助教 (50514353)
平形 志朗 信州大学, 学術研究院医学系, 助教 (90749475) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 間質性膀胱炎 / ケモカイン |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の目的:遺伝子解析に基づいた間質性膀胱炎に対する新規治療法の開発 間質性膀胱炎に対する治療は膀胱水圧療法が中心で他の確立された治療方法は未だにない。当院で行った間質性膀胱炎患者の遺伝子解析の結果より、現在まで行われていない新規治療薬の開発を行い動物実験により新規知見を得る。具体的には潰瘍型間質性膀胱炎の遺伝子パターンに近い間質性膀胱炎モデルの作成間質性膀胱炎の新規治療薬の有効性について動物実験(膀胱内圧測定、RT-PCR)で検討することである。
間質性膀胱炎に類似したモデルとして様々なモデル報告があるが、今回はサイクロフォスファミドを用いた膀胱炎モデルを作成した。200㎎/kgの腹腔内投与により24-48時間で膀胱の浮腫を含めた組織変化ならびに膀胱内圧測定での頻尿、基礎圧の上昇といった膀胱炎モデルを作成した。その後、試験薬Aについて3 doseにわけて投与を行い、膀胱内圧ならびにHE染色、PCR法で免疫応答にかかわるケモカインに関連する物質の有効性を検討している最中である。間質性膀胱炎モデルラットの膀胱内圧測定のため圧測定機器を要するが、現在当研究施設における機器が作動不安定であったため、安定したデータを得るために、Powerlab 4/35を購入した。これにより安定した膀胱内圧測定のデータを獲得できるようになった。現在サイクロフォスファミド誘発膀胱炎モデルにおいて免疫応答にかかわる薬剤の有効性についてデータ解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
サイクロフォスファミド誘発による膀胱炎モデルは確定されたものであるので有効であったが、試験薬による副作用がやや多く投与量の設定等に難渋している。また、上述のように膀胱内圧測定の圧測定機器は不安定のため新規機材を導入し、その機械で安定した測定が得られるために時間を要したことが現在進捗が遅れている。加えてRT-PCRの測定についても先述の新規機材購入のため測定キット購入ができず実験が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
現状のサイクロフォスファミド誘発膀胱炎モデルについて現在の試験薬の有効性について確認していくと同時に、投与方法、容量の策定が困難であったと判断される場合、他候補となる免疫応答にかかわる薬剤の投与(タクロリムス等のカルシニューリン阻害薬等)を行いその有効性をひきつづき検討していく。
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Causes of Carryover |
膀胱内圧測定とRT-PCRについての検討を行っていく予定であったが、RT-PCRの実験が十分に行うことができなかったため、実験進行の遅延により次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
膀胱内圧測定の実験の継続ならびにRT-PCR実験の備品購入のため、H29年請求額とあわせて使用する予定である。
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Research Products
(9 results)