2016 Fiscal Year Research-status Report
間質性膀胱炎における膀胱上皮再生のマスター転写因子の同定
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16K11059
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
山西 友典 獨協医科大学, 医学部, 教授 (90220425)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加賀 勘家 獨協医科大学, 医学部, 助教 (80584812)
井上 健一 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (90587974)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | マスター転写因子 / 間質性膀胱炎 / ハンナー病変 / 尿路上皮 / iPS干渉法 / 再生医療 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究者らがこれまでの予備実験で絞り込んだ、尿路上皮のマスター転写因子候補50種類について妥当性検証を行った。間質性膀胱炎患者の膀胱生検検体を用いて定量Reverse Transctiption Polymerase Chain Reactionで候補マスター転写因子の発現を定量し、ハンナー病変部と健常膀胱粘膜上皮で、その発現量の変化を比べ、更に候補転写因子の絞り込みに成功した。また、生検検体が様々な間質細胞などを含む可能性があるため、今回Eカドヘリンあたりの転写因子の量を比べることで、尿路上皮細胞における純粋な関係転写因子を定量する方法を考案し、従来の間質性膀胱炎関連転写因子との相関性を確認してその妥当性を確認した。 これにより、間質性膀胱炎の診断における新たな検査方法などに寄与する可能性が期待される。 ここまでの研究成果について第16回日本再生医療学会総会で発表し、International Journal of Urologyに投稿中で、現在major revisonに対応中である。 今後、同転写因子が含まれるベクターを作成し、iPS干渉法で分化誘導能力をスクリーニングし、マスター転写因子を同定させる予定である。これにより、難病とされる間質性膀胱炎の病態の解明と遺伝子治療などといった根治治療方法の確立に貢献することが期待される。また、健常な尿路上皮の発生に関わるマスター転写因子が同定されることにより、尿路上皮の再生医療への道が開かれると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
間質性膀胱炎に関わるマスター転写因子の絞り込みにおいて、ヒト検体での絞込みまで完了している。ここまでの研究成果について第16回日本再生医療学会総会で発表し、International Journal of Urologyに投稿中で、現在major revisonに対応中である。研究計画通り順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
現時点までの研究成果の論文投稿が完了した後、研究計画に従い、iPS干渉法を用いてマスター転写因子の同定を行う。
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