2017 Fiscal Year Research-status Report
胎盤におけるソニックヘッジホッグシグナルの機能解析
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16K11084
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
巽 啓司 京都大学, 医学研究科, 非常勤講師 (10324633)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 英治 京都大学, 医学研究科, 講師 (10544950)
小西 郁生 京都大学, 医学研究科, 名誉教授 (90192062)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | SHH pathway / IGF1R / 胎児発育 / 胎盤 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度はSHH pathwayを構成する転写因子の1つGLI2に着目し、その発現がpreeclampsia(PE)の胎盤で有意に低下していたため、その発現制御機構としてメチル化の解析を行った。ControlとPE胎盤(n=2)を用いてGLI2のメチル化解析を行うと、PE胎盤で有意に高メチル化状態であることが明らかとなった。これは、胎盤におけるGLI2がメチル化により制御されている可能性が示唆された。また、SHH pathwayが児体重と高い正の相関があることより、2つのマイクロアレイデータセットを用いてこのpathwayと高い相関のあるpathwayを抽出し、その中に胎児発育に関与する遺伝子IGF1Rを同定した。Primary cytotrophoblastを用いてSHH pathwayの阻害剤であるcyclopamineを添加すると、IGF1Rの発現が抑制され、recombinant SHH蛋白を添加するとIGF1Rの発現が増加したことより、SHH pathwayはIGF1Rを介して、胎児発育に関与している可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度は、1)SHH pathwayの主要構成遺伝子の発現制御(メチル化)の解析、2)SHH pathwayと高い相関のある遺伝子群の抽出およびその発現制御の解析を予定し、順調に実験も遂行されているため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は当初予定通り研究を推進する。すなわち、妊娠マウスを用いてSHH pathwayの阻害剤を胎盤に局注し、母獣の血圧や尿蛋白測定、胎仔や胎盤の重量を測定する。また得られた胎盤を用いて、SHH pathwayを構成する遺伝子群の発現解析を行う。
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Causes of Carryover |
(理由)当該金額では必要試薬の購入が難しく、次年度予算と併せて購入予定として繰越した。
(使用計画)次年度予算と併せて試薬代に充当する。
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Research Products
(2 results)