2017 Fiscal Year Research-status Report
前方視的に子宮の着床能を評価システムの構築-至適測定時期の検討-
Project/Area Number |
16K11087
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中村 仁美 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (80467571)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
香山 晋輔 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 招へい教員 (30528005)
木村 正 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (90240845)
熊澤 惠一 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (90444546)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 生殖医学 |
Outline of Annual Research Achievements |
子宮体がんの約4-5%は40歳未満である事が報告されており、近年、多くの国で晩婚化、晩産化が進む中、初期子宮体がんの妊孕性温存療法の需要は増加傾向にある。子宮体がんの標準治療は、子宮と卵巣の外科的摘出およびステージングにより術後補助化学療法である。若年性の子宮体がんの患者は排卵障害のため、原発性不妊症を呈する事も多く、強い妊孕性温存希望がある事も多い。初期子宮体がんの妊孕性温存療法として、高濃度のプロゲスチン両方が唯一の選択肢である。最もよく知られているプロゲスチン療法はMPA(酢酸メドロキシプロゲステロン)の経口投与である。MPA 療法は奏功率は高いものの再発率も高く、MPA 療法中に治療効果判定のために物理的な子宮内膜掻爬を繰り返すため、治療が奏功したとしても、子宮内膜が菲薄化しなかなか妊娠に至らない事が問題である。 子宮は経膣的に直接アプローチが可能な臓器であるにもかかわらず子宮に対するdrug delivery system (DDS)およびgene delivery system(GDS)の報告はあまりない。子宮局所に直接アプローチし、かつ子宮局所においてがん細胞に再標的化する事ができれば、正常子宮内膜を温存した新しい妊孕性温存療法を提案できるのではないかと考えた。我々はマウスモデルを用いて子宮局所にたいするGDSを開発してきた経緯があり、これを子宮局所においてがん細胞に標的化するための研究をおこなった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
恒常的にluciferaseを発現したヒト子宮体がん細胞株を作成し、卵巣摘出した免疫不全マウスの子宮腔内にこれを同所移植した。腫瘍細胞の生着が確認されてから、麻酔下に子宮腔内にXもしくはコントロールとして溶媒を導入し、Xの局所投与による抗腫瘍効果についてin-vivoで検討を行った。細胞株により抗腫瘍効果について差が認められたものの、X投与による抗腫瘍効果をin-vivoで確認した。 子宮体がん細胞の表面マーカーとしてあるタンパク(Y)が別のグループから発表された。我々はZを用いてマウス子宮局所にたいするGDSとして開発した経緯がある。Xは表面に抗体を修飾する事により再標的化をする事ができる。そこで、まず、Yといくつかのヒト子宮体がん細胞の結合能を評価した。少なくとも1つのヒト子宮体がん細胞株においては特異性は認められなかった。他の細胞株においては濃度依存的に結合能の変化が認められた。次に、蛍光標識したZに子宮体がん細胞の表面マーカーとなり得るかもしれないと報告のあったタンパクYを修飾し、いくつかのヒト子宮体がん細胞株において、細胞とZの結合についてフローサイトメトリにて検討した。いくつかの抗体について検討したものの、Yを修飾していないZとYを修飾したZの細胞との結合に差はなかった。またHEK293T細胞との比較でも差を認めなかった。
|
Strategy for Future Research Activity |
Yに関しては子宮体がん細胞に対する特異性を認めるものの、Zへの修飾過程における親和性が低く異なる抗体を用いる必要性があると考える。そのため、Xを用いた検討を先行する事にした。Xにおける抗腫瘍効果についての物質的基盤について検討する事を今年度の方針とする。
|
Research Products
(32 results)
-
[Journal Article] Obstetric outcome in patients with a unicornuate uterus after laparoscopic resection of a rudimentary horn2018
Author(s)
Sawada, M. Kakigano, A. Matsuzaki, S. Takiuchi, T. Mimura, K. Kumasawa, K. Endo, M. Ueda, Y. Yoshino, K. Kimura, T.
-
Journal Title
J Obstet Gynaecol Res
Volume: 44
Pages: 1080-1086
DOI
Peer Reviewed / Open Access
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] Obstetric outcome of Jehovah’s Witnesses:a single-institution experience2017
Author(s)
Tanaka, M., Matsuzaki, S., Kakigano, A., Kinose, Y., Iwamiya, T., Mimura, K., Kumasawa, K., Endo, M.Kimura, T.
Organizer
第69回日本産科婦人科学会
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-