2018 Fiscal Year Annual Research Report
Melatonin suppresses ovarian follicle atresia and increases the number of growing follicles.
Project/Area Number |
16K11091
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
田村 博史 山口大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (50379947)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹谷 俊明 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (70464328)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | メラトニン / 卵胞閉鎖 / 体外受精胚移植 |
Outline of Annual Research Achievements |
メラトニンの卵胞閉鎖抑制メカニズムの基礎的検討 卵胞発育過程においてメラトニンが卵胞閉鎖を減少させ発育卵胞数・排卵数を増加させることができるかどうか、また、メラトニン作用のメカニズムを詳細に解明するため、マウス実験モデルを用いて検討した。10週齢ICR雌マウスをメラトニン投与群とコントロール群の2群に分け、13週齢まで4週間飼育した。メラトニン投与群はメラトニン水(100μl/ml)を飲水させ、コントロール群は水を飲水させた。 【組織学的検討】卵巣を4%パラホルムアルデヒドにて固定、パラフィン包埋、薄切し、連続組織切片を作製し、へマキシトリン・エオジン染色を行い、光学顕微鏡下に原始卵胞、一次卵胞、二次卵胞、胞状卵胞などの各発育段階の卵胞数を計測した。2次卵胞数(平均:コントロール群44±4個、メラトニン群60±15個)、胞状卵胞数(平均:コントロール群47±6個、メラトニン群41±5個)であり、メラトニン群で2次卵胞が多かった。 【体外受精の成績】PMSGによる過排卵刺激によって卵胞発育を促進し、hCGにより排卵を誘発した。卵管より卵子を回収し、雄マウスより採取した精子と体外培養を行った。受精数、胚盤胞数を計測し、体外受精の成績を検討した。採卵数(平均:コントロール群30.6個、メラトニン群30.4個)は両群間で変化なかったが、分割率(平均:コントロール群68%、メラトニン群79%)および胚盤胞到達率(平均:コントロール群66%、メラトニン群73%)はメラトニン群で高かった。 【遺伝子発現の変化】PMSGによる過排卵刺激後に顆粒膜細胞を回収し、セルイノベーターにマイクロアレイ解析を行った。その結果、メラトニン群で1192遺伝子の発現がコントロールマウスに比べて上昇しており、これらの遺伝子をIPA解析すると、PI3K-AKTシグナル、Rasシグナル、cAMPシグナル、DNA replication 経路といった、卵胞の発育や卵子の成熟に関与するパスウェイ が抽出された。
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Research Products
(6 results)