2019 Fiscal Year Annual Research Report
Functional analysis of retinoic acid signaling in ovarian cancer
Project/Area Number |
16K11130
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
平川 隆史 群馬大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (80375534)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 卵巣癌 / シグナル伝達 / 治療標的 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに卵巣癌臨床検体におけるPin1発現には組織型によって傾向が異なること、非漿液性腫瘍においてのPin1の高発現が予後不良因子となりうること、ヒト卵巣癌由来の細胞株におけるPin1の機能抑制は、内因性Pin1を高発現している細胞株において腫瘍増殖が抑制されることを示した。一方で細胞実験において検出されたIC50はEGCGで5.93μM、Jugloneで7/26μMと比較的高濃度であったことから、臨床で使用するには他の薬剤との併用による薬理作用の増強を試みる必要があると考えた。 他癌種の培養細胞株を用いた研究においてcAMPやcGMPを加水分解する酵素であるPhosphodiesterase(PDE)の阻害剤がPin1阻害剤の抗腫瘍効果を増強するという知見があり、ドラッグリポジショニングを用いた新規治療戦略の候補になりうることが指摘されていた。卵巣癌においても同様の戦略が取りえないかを検証するため、手術検体におけるPDE3, 5発現状況を抗PDE3, PDE5抗体を用いた免疫染色で評価した。PDE3, 5共に免疫染色の条件設定に複数回の予備実験を必要とした。PDE3, 5の発現強度と組織型、臨床進行期、異型度、年齢などの臨床病理学的因子との相関は確認されなかった。PDE3, 5の発現強度と再発までの期間、全生存期間の相関をLog-rank検定で評価したが、両群間に有意差を見出せなかった。今後はPDE阻害剤とPin1阻害剤の共培養による抗腫瘍効果の増強をMTTアッセイやアポトーシスの評価で検証していく予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] FGFR Signaling as a Candidate Therapeutic Target for Cancers Resistant to Carbon Ion Radiotherapy2019
Author(s)
Darwis NDM, Nachankar A, Sasaki Y, Matsui T, Noda SE, Murata K, Tamaki T, Ando K, Okonogi N, Shiba S, Irie D, Kaminuma T, Kumazawa T, Anakura M, Yamashita S, Hirakawa T, Kakoti S, Hirota Y, Tokino T, Iwase A, Ohno T, Shibata A, Oike T, Nakano T.
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Journal Title
International Journal of Molecular Sciences
Volume: 20
Pages: 4563~4563
DOI
Peer Reviewed
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