2016 Fiscal Year Research-status Report
卵巣癌の早期診断・予後予測・分子治療を目指した包括的癌関連microRNA解析
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16K11159
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
矢内原 臨 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (20349624)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 恭輔 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (30230452)
高倉 聡 獨協医科大学, 医学部, 教授 (60256401)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 卵巣癌 / microRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,卵巣の漿液性癌及び明細胞癌を対象とした癌関連microRNA (miRNA)の網羅的発現解析を基盤として,卵巣癌の早期診断・予後予測・分子治療を目指すことを目的としている.先行研究では,癌関連miRNAの網羅的発現解析により,卵巣癌の2つの組織型において有意に発現の異なる5つの miRNAを同定した.そこで,明細胞癌において有意に高発現であったmiR-9に着目しin vitroでの検討を行った.miR-9高発現の卵巣明細胞癌株を用いてmiR-9発現制御による細胞効果を調べたところ,miR-9は細胞接着因子の1つであるE-cadherinをターゲットとし,上皮間葉転換に関与していることが明らかとなった. 以上より,卵巣明細胞癌の特性の1つとしてmiR-9の高発現が関与していることが示唆され,miR-9が新たな治療標的の有力な候補と考えられた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
先行研究からの結果を活用し,すでに確立された研究手法を用いて研究を行っていることにより,順調な進展であると考えられる.
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Strategy for Future Research Activity |
現在,他のmiRNAを同様に研究対象として,これまでの研究内容に則したかたちで検討を進めている.本年度は,in vitroからin vivoの実験系を用いて,より詳細な生物学的機序の解明を目指している.
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Research Products
(1 results)