2018 Fiscal Year Research-status Report
ピアエデュケーションによる子宮頸がん及びHPV関連がん予防教育プログラムの開発
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16K11168
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Research Institution | Kanagawa Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
片山 佳代子 地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立がんセンター(臨床研究所), その他部局等, 副技幹・主任研究員 (70584374)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
助友 裕子 日本女子体育大学, 体育学部, 教授 (50459020)
佐藤 美紀子 日本大学, 医学部, 准教授 (70326049)
扇原 淳 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (20329072)
成松 宏人 地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立がんセンター(臨床研究所), その他部局等, 部長 (50524419)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ピアエデュケーション / 子宮頸がん / がん検診 / がん教育 / 大学生 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度の研究計画に従って、Peerによるがん予防教育を研究分担者の所属大学の講義内で実施し、ベースライン時の調査内容と同内容の調査を事後に全数で実施した。HLのスコアを学年別、入学年別に集計し、Peer Educationの効果を検証すべく、データセットを作成し、解析につなげる準備をした。これまでの解析結果をみると、 ベースラインと比較してPeerによるがん教育受講生には、ヘルスリテラシーやがん知識量の上昇に差はなかったが、3年生(ピアとなった学生を含む)にがんの知識量(がんの原因として細菌・ウィルスを選択する者が30.7%から36.1%へ)ならびにヘルスリテラシーのスコアの上昇が認められた。 Peerを含む3年生集団は、通常のカリキュラムにおいても教育指導案作成や教材研究に重点を置く内容となっており、今回の大学生向けのがん教育のピアとして養成するには適した学年であることが示唆された。 また、Peerとなる学生自身が知識の向上のみならず、それを発信したいという意欲を向上させていることを質的に明らかにした。 大学生向けのがん教育教材プロトタイプ版の開発については、成員に大学生を含む編集委員会を組織し、当該編集委員会がまとめた教材コンテンツについて専門の異なる6名によるレビューを実施し、プロトタイプ版を開発した。これらの教材を元にして20名中8名がピアの中心として18枚からなる教育用プレゼンテーションを作成し、4クラス約400名の学生向けに30分間のがん教育講話を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画書に記載の通りのスケジュールで着実に遂行中である。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は最終年度となるため、最後の事後調査を年度内に実施し、すべての調査を終了する予定である。2016年入学者コホートを4年間追跡した形になり、全データを集計、解析することで、本研究の最終目的であるヘルスリテラシーの向上のみならず、20歳以上となる4学年のがん検診受診率を、2016年と2019年で比較することで、Peerの効果を検証する。 また、今後がん教育を担っていく体育大学の学生自身による、がん予防教育の効果的な学習指導案をPeerの学生が作成し、公表することも目的とする。
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Causes of Carryover |
最終年度は、成果発表の場として国際学会への参加を2名で予定しており、すでに2019年6月の登録を控え、解析を進めている(Eurogin 2019 )。そのための旅費、学会参加費を計上予定である。その他、国内学会での発表(第78回日本公衆衛生学会:高知)の参加費および旅費を計上している。その他、HPV関連癌の予防に関係する国際誌への投稿料、がん予防教育冊子の最終版の制作費を加味した予算計上となっている。
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