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2017 Fiscal Year Research-status Report

農薬の気道アレルギー増強作用の解明と新規標的分子の探索

Research Project

Project/Area Number 16K11216
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

久保 和彦  九州大学, 大学病院, その他 (00419540)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 村上 大輔  九州大学, 大学病院, その他 (80568965)
Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywordsアレルギー / 農薬 / 耳鼻咽喉科
Outline of Annual Research Achievements

研究2年度の平成29年度に実施した研究成果は以下のとおりである。
①昨年度に構築した、農薬のアレルギーへの影響分子を発見するためのラット好塩基球由来リンパ球株(RBL-2H3)とヒト舌癌由来扁平上皮癌細胞株(SCC-9)に対する曝露系に対して、ネオニコチノイド系農薬各種(ジノテフラン、クロチアニジン、アセタミプリド、イミダクロプリド)およびポジティブコントロールとしてのニコチン、細胞障害毒性コントロールとしてのトリブチルスズを曝露したところ、ある種のネオニコチノイド系農薬はRBL-2H3細胞の増殖機能には影響しないもののSCC-9細胞の増殖は促進した。②PubMedや医中誌等を利用して世界の研究動向を確認するとともに、EUROTOX2017に参加して他の研究者と意見交換して、今後の研究の方向性を確認した。特に農薬の健康被害に対する研究動向を調査した。③最終年度に向けて、mRNAや蛋白発現量等の変化を確認するための準備として、ヒト口蓋扁桃組織切片の作成、ヒト鼻ポリープ組織切片の作成、蛍光免疫染色のための顕微鏡フィルターを購入した。④ヒトへの現実の化学物質曝露影響を調べるため、スギ花粉症患者18名から調査票を回収し、鼻症状や日常生活への影響と福岡におけるPM2.5飛散量や窒素酸化物飛散量とで回帰分析を行ったところ、窒素酸化物は鼻症状や日常生活に影響を与えないものの、PM2.5は鼻症状を悪化させることが分かった。しかもその悪化は可逆性であることも分かった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成29年度は、当初の予定であった細胞株を利用した農薬曝露実験を順調に行えていたが、mRNAを取り出すところまではいかなかった。しかしながら、当初の予定ではなかったもののヒトへの現実の化学物質曝露影響を評価する重要性を考え、スギ花粉症患者からの調査票を入手して極めて重大な結果を得たため、全体としては研究は順調に進捗していると考えている。

Strategy for Future Research Activity

最終年度は、農薬暴露細胞株からmRNAと蛋白を抽出して解析を行い、創薬のための新規標的分子を探索するとともに、実際のヒト口蓋扁桃組織と鼻ポリープ組織でのアレルギー反応を調べる。そして、集積した成果を内外の学会で発表し、論文作成を行う。

Causes of Carryover

(理由)農薬曝露細胞株からのmRNAや蛋白量の解析と、実際のヒトへのPM2.5曝露によるスギ花粉症患者の鼻症状解析の研究順序を入れ替えたため、所定の使用額に達成しなかったのであり、特に研究が遅れたり支障をきたしたわけではない。

(使用計画)次年度が最終年度であるため、当初の予定の実験を終了させ、学会および論文発表を行う。

  • Research Products

    (2 results)

All 2017

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] アレルギー性鼻炎とPM2.52017

    • Author(s)
      久保 和彦
    • Organizer
      第20回環境ホルモン学会
  • [Presentation] アレルギー性鼻炎と大気汚染の関係2017

    • Author(s)
      久保 和彦
    • Organizer
      第36回日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー学会

URL: 

Published: 2018-12-17  

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