2016 Fiscal Year Research-status Report
網羅的遺伝子解析による頭頸部非扁平上皮癌の新規ターゲット分子解析
Project/Area Number |
16K11221
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
加藤 健吾 東北大学, 大学病院, 助教 (40455788)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀井 明 東北大学, 医学系研究科, 教授 (40249983)
小川 武則 東北大学, 大学病院, 講師 (50375060)
齋木 由利子 東北大学, 医学系研究科, 助教 (80311223)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 頭頸部癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
頭頸部非扁平上皮癌は、高率に転移するものや低悪性から高悪性まで病理学的に非常に特徴がある一方で、その発生頻度の少なさから分子病理学的検討は少なく、手術治療と粒子線治療適応のない転移癌などに有効な治療法がない現状があります。一方で、各種腫瘍性疾患においてマイクロRNA解析や網羅的な遺伝子探索を行うことで、治療の新規ターゲットを検出できる可能性があるばかりか、従来の形態学診断を超える診断法の一助となる可能性は多々報告されています。今回は、頭頸部非扁平上皮癌に対するマイクロRNAアレイ、次世代シークエンサーなど分子生物学的手法を駆使し、網羅的遺伝子解析をし、本腫瘍における診断技術の向上とともに、発現制御による将来の頭頸部非扁平上皮癌征圧を目標とした研究です。本年度の研究成果は以下の通りです。1、唾液腺腫瘍の分泌癌(旧分類のMASC)に相当する病変が当院で診断された腺房細胞癌でどの程度あるのかFISH法を用いて検討しました。その結果、9例中、2例が分泌癌であったことを発見しました。2、唾液腺腫瘍の質的診断において、ダイナミックMRIやDWI、ADCによる診断が可能かといった観点から、ダイナミックMRIの唾液腺腫瘍診断についての検討を開始し、病理学的所見との対比を行いました。その結果、多形腺腫由来癌において、これらのMRI像と病理学的所見が非常に相関性があることを新規発見し、論文報告を行いました。3、また、倫理委員会承認の元、臨床献体(頭頸部癌、正常組織)の採取を開始しました。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究成果は以下の通りです。1、唾液腺腫瘍の分泌癌(旧分類のMASC)に相当する病変が当院で診断された腺房細胞癌でどの程度あるのかFISH法を用いて検討しました。その結果、9例中、2例が分泌癌であったことを発見しました。2、唾液腺腫瘍の質的診断において、ダイナミックMRIやDWI、ADCによる診断が可能かといった観点から、ダイナミックMRIの唾液腺腫瘍診断についての検討を開始し、病理学的所見との対比を行いました。その結果、多形腺腫由来癌において、これらのMRI像と病理学的所見が非常に相関性があることを新規発見し、論文報告を行いました。3、また、倫理委員会承認の元、臨床献体(頭頸部癌、正常組織)の採取を開始しました。 以上、おおむね本研究は順調に進行していると考えられます。
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Strategy for Future Research Activity |
頭頸部非扁平上皮癌は、稀少疾患でもあり、どれだけの症例を検討できるかが鍵となっております。当院でのバイオバンクも使用しながら、さらに検討を進めていきます。
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Causes of Carryover |
本年度は、臨床献体収集に力を入れており、若干の余剰金が出ております。しかし、来年度以降は解析に移る予定であり、研究費を適切に使用する予定です。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
来年度以降、申請書のごとく、分子病理学的手法による、実験病理学的検討を行う予定です。
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Research Products
(1 results)