2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K11233
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
藤原 和典 鳥取大学, 医学部, 准教授 (90403419)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢間 敬章 鳥取大学, 医学部, 助教 (30444631)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 頭頸部癌 / スフィンゴ脂質 / セラミド |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は、アポトーシス誘導因子として知られているスフィンゴ脂質の中で、代謝過程の中で生成されるセラミドが頭頸部癌に対して、抗腫瘍効果を示すことを先駆けて報告している。本研究では、脂質セラミドによる頭頸部の化学発癌に対する抑制作用と頭頸部腫瘍に対する抗がん剤との併用効果を検討する。本研究の目的は、頭頸部癌に対するセラミド分子による新規の予防・治療法の確立にある。我々は頭頸部発癌に対するセラミド誘導物質(グルコシルセラミド)の抑制作用の検討としてヒト由来プロトタイプ癌遺伝子c-Ha-rasのトランスジェニックマウス(CB6F1-rasH2)に対し、化学発がん物質(4-nitroquinoline 1-oxide)を投与し、口腔・咽頭・食道に化学発がんを誘発させ、あわせて植物より抽出したスフィンゴ脂質の代謝産物であるグルコシルセラミドを経口的に投与し、発がん抑制効果を検討した。マウスを犠牲死させた後、口腔・咽頭・食道を摘出し組織処理を行った。化学発がん物質を投与したマウスでは、口腔・咽頭・食道にかけて、癌新生が確認され、実験系としては問題なく遂行できていることが確認された。組織を処理し、肉眼的評価に加えて、それぞれ病理組織標本を作成し、染色を行った上で組織学的評価を行った。また、肺、肝などの主要臓器を摘出し、病理学的に遠隔転移の有無を検証した。担癌生存期間や体重の変化について評価を行った。現在本研究についてのデータを元に論文を作成中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
脂質セラミドによる頭頸部の化学発癌に対する抑制作用の検討については、発がんまでの時間が想定より期間を要したため、進捗に遅れが生じた。 グルコシルセラミドと抗がん剤併用による頭頸部癌に対する治療効果の検討については、予算の関係で本年度に施行することとなっている。本研究には免疫不全マウス(NOD/SCIDマウス)が必要であり、準備が整い次第、マウスに移植腫瘍を形成させた上で、抗がん剤とグルコシルセラミドの併用投与を行い、移植腫瘍の体積変化等を測定することで抗腫瘍効果を検討する。
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Strategy for Future Research Activity |
脂質セラミドによる頭頸部の化学発癌に対する抑制作用については、論文作成を進める。グルコシルセラミドと抗がん剤併用による頭頸部癌に対する治療効果の検討は、準備が整い次第、マウスに移植腫瘍を形成させた上で、抗がん剤とグルコシルセラミドの併用投与を行い、移植腫瘍の体積変化等を測定することで抗腫瘍効果を検討する。
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