2018 Fiscal Year Research-status Report
再発頭頸部扁平上皮癌のIGF-1R, EpCAMを中心とした網羅的ゲノム解析
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16K11246
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
松本 文彦 順天堂大学, 医学部, 非常勤講師 (70445584)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 泰昌 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 医員 (00296708)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 頭頸部癌 / 再発腫瘍 / EPCAM / IGF-IR / 次世代シーケンサー |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続き、頭頸部扁平上皮癌症例(口腔癌、中下咽頭癌、喉頭癌)症例の生検検体および切除検体に対して次世代シークエンサーを用いて腫瘍の遺伝子発現状態を網羅的にチェックしている。また本年度より頭頸部癌全般に対してp53も対象遺伝子として次世代シーケンサーによる解析を行った。p53の変異から機能を定義し、それと予後との関係性を解析した。カルテより頭頸部扁平上皮癌症例で初回治療を当院で行った症例のうち再発をきたし、その病変に対してsalvage手術を行った症例を抽出した。抽出した症例の初診時に病変より採取した生検材料および初回治療として手術を行った症例では切除検体を利用した。それらの検体から採取したサンプルをシークエンサーにかけ、腫瘍の遺伝子発現状況を調べている。上記症例に対して同様に再発腫瘍もしくは放射線治療後の残存病変に対して切除をおこなった症例に対して上記と同様の検討を行う。salvage手術によって得られた検体をシークエンサーで調査する。 昨年度に引き続き、EpCAM, IGF-1Rについて免疫染色を用いて初診時と再発時の発現状況を比較検討している。対象は同様に上記で解析を行った症例としている。初診時検体および再発検体に対してEpCAMとIGF-1Rの免疫染色を用いてタンパクの発現状況を調査した。この解析に関しても昨年度と同様の傾向はでておりEpCAMは再発腫瘍でより強く発現している傾向がある。次年度も症例の蓄積を行っていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定の解析症例数に後れをとっており、次年度への引き続きの研究が必要である。現時点では初診時病変、再発病変におけるEpCAMの発現の変化には一定の傾向が認められつつあり、興味深い結果が得られそうである。次年度も引き続き同様に解析を行っていく。頭頸部癌におけるp53の発現や変異と予後の関係に関してはp53の発現状況をunfavorable functionとadverse functionと分類して定義した。それらと予後との関係を検討し研究成果として発表の予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
実験に関しては当初の通り行えているものの症例数の蓄積で予定症例数より少ない状況である。引き続き次年度も研究を継続させていただき最終年度として結果の解析と解釈も並行して行っていく予定でいる。基本的な推進方策に変更はなく、次年度内に終了できる予定でいる。また結果の分析も同時に行い、臨床情報との比較を行い解析結果の分析を行う予定でいる。
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Causes of Carryover |
研究の方向性や研究結果に関しては概ね予定どおりであるが、症例数に関して当初の予定より少ない状況である。本年度も登録症例数が前年度と同様に伸びなかったため当初の予定を下回った。次年度は得られたデータを解析するため、引き続き前年度より予算が必要と考えている。
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Research Products
(15 results)