2016 Fiscal Year Research-status Report
難治性頭頸部扁平上皮癌に対するFDG-PET/CTと感受性試験による治療法開発
Project/Area Number |
16K11253
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Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
鈴木 秀典 愛知県がんセンター(研究所), 分子腫瘍学部, 研究員 (70470169)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 泰久 愛知県がんセンター(研究所), 遺伝子医療研究部, 研究員 (10261207)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | FDG-PET/CT / 難治性頭頸部扁平上皮癌 / 予後予測 / 感受性試験 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は、「難治性頭頸部扁平上皮癌に対するFDG-PET/CTと感受性試験による治療法開発」という研究課題に対して、「頭頸癌におけるFDG-PET/CT等の画像情報による診断能や予後予測に関する研究」という課題名で愛知県がんセンター倫理審査委員会に許可を得た上で、まず難治性頭頸部扁平上皮癌の生命予後予測に関する研究を遂行した。 頭頸部癌は、上顎癌や下咽頭癌などの原発部位が多岐にわたる事を念頭に実施した。筆頭著者として国際英文誌の掲載された3本と受理され掲載予定である1本が、英文論文による研究成果となった。 上顎癌を対象とし併存症を数値化したCharlson cmorbidity Indexによる予後予測の研究成果は、国際英文誌であるJapanese Journal of Clinical Oncologyに平成28年7月に刊行された。下咽頭癌を対象としFDG-PET/CTによるVolume parameterによる予後予測に関する研究成果は、Oncology Lettersに平成28年8月に刊行され、同じく下咽頭癌を対象として病理学的因子であるLypmh node densityによる予後予測の研究成果は、Eur Arch Otorhinolarungologyに平成28年12月に刊行された。さらに、化学放射線治療後の救済手術症例を対象とし、生命予後のみならず、術後感染や術後合併症に関する予後予測の研究成果は、Auris Nausus Larynxに平成28年12月に受理され掲載予定となり、またこの合併症に関する研究は、第117回日本耳鼻咽喉科学会総会において優秀ポスター賞に採択された。 さらに、平成28年度には、FDG-PET/CTによる多施設共同研究を愛知県がんセンターと名古屋大学で倫理審査委員会にて承認を受け実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成28年度は、「難治性頭頸部扁平上皮癌に対するFDG-PET/CTと感受性試験による治療法開発」の研究課題に対して、愛知県がんセンター倫理審査委員会に「頭頸癌におけるFDG-PET/CT等の画像情報による診断能や予後予測に関する研究」の課題名で許可を得た上で研究を実施した。頭頸部癌の原発部位は、上顎や下咽頭などと複数存在しており、対象症例を各原発別として遂行した。その成果は、複数の国際英文誌に掲載された。これは、疾患対象や予後予測因子に関する研究プロトコールが、国際英文誌のpeer reviewにおいても認められた水準に達しているものと考えた。また、研究成果の論文以外の公開もすすめており、複数の国内学会で発表した。 国際英文誌に掲載された研究成果以外にも本研究で新たな知見が複数得られており、複数の英文論文を作成し、国際英文誌に投稿している。さらに、平成28年度には、FDG-PET/CTによる多施設共同研究を愛知県がんセンターと名古屋大学で倫理審査委員会にて承認を受け実施しており、研究の目的に対しておおむね順調に進展しているものと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は難治性頭頸部扁平上皮癌に対するFDG-PET/CTと感受性試験による治療法開発のために、引き続き難治性頭頸部扁平上皮癌の予後予測に関する分析を進めていく。また臨床情報のみならず、採取した検体についての感受性試験や、さらなる予後予測因子の探索を実施予定である。また、研究成果の再現性や施設間での相違なども今後の研究推進に重要な課題になるので、多施設共同研究を積極的に実施していく。 今後も複数の研究プロトコールを同時進行しているので、少しずつ研究を推進させていくことで遅滞なく全体の研究成果が出るようにすすめていく。さらに、頭頸部領域の学会だけでなく頭頸部領域以外の学会等にて他の研究者とも情報交換し、新たな研究プロトコールや解析法を検討し研究目的を推進していく。
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Causes of Carryover |
難治性頭頸部扁平上皮癌におけるFDG-PET/CTと感受性試験による治療法開発のために、検体分析を進めていくなかで、平成29年度に検体分析の一つとしてマイクロアレイによる分析を要することが必要と判断したために平成29年度に繰り越す理由となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
難治性頭頸部扁平上皮癌におけるFDG-PET/CTと感受性試験による治療法開発のために、検体分析を進めていくなかで、平成29年度に検体分析の一つとしてマイクロアレイによる分析を要することが必要で使用してい区予定である。また、本研究結果の公開のためにて解析や学会発表、さらに英文投稿や掲載料等に研究費を使用していく。
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Research Products
(10 results)