2016 Fiscal Year Research-status Report
ケモカイン受容体を標的にした眼内血管新生制御機構の解明と新規治療法の開発
Project/Area Number |
16K11294
|
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
野崎 実穂 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (00295601)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安川 力 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (00324632)
平原 修一郎 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 研究員 (00723462)
小椋 祐一郎 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (70191963)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | ケモカイン / 網膜血管新生 / 血管内皮増殖因子 |
Outline of Annual Research Achievements |
網膜における病的新生血管を促すモデルとして、酸素誘導網膜症(OIR)モデルを作成し使用した。 具体的には、新生児マウスを日齢7(p7) に、75%酸素ボックス内で5日間母マウスとともに保育し、日齢12(p12) に通常酸素濃度に戻し、血管新生が最も旺盛となる日齢17(p17) に眼球を摘出し評価を行い、通常酸素濃度の同日齢のマウスを対照とした。経時的に眼球から網膜を分離し、発現しているケモカインについてRT-PCRを用いて検討したところ、日齢12で、OIRマウスの網膜でCCR3 mRNAが有意に増加しており、日齢14で、病的血管新生に関与すると考えられているVEGF164 mRNAが有意に増加していた。いっぽうで、生理的血管新生に関与するといわれているVEGF120 mRNAについては日齢24でOIRマウスでやや増加傾向ではあったが、コントロールと比べてどの時点でも、有意な差はみられなかった。次に、CCR3のリガンドである、eotaxin(CCL11)と、RANTESについてELISAで検討したところ、RANTESはELISAの検出限界以下であった。VEGFタンパクとeotaxinは、ともに、日齢10-12ではOIRの網膜では有意に低下していたが、日齢14-17では逆に有意に増加しており、同じVEGFとeotaxinの発現動向は同じであり、同じ上流シグナルが関与していることが示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
OIRモデル作成が順調だったため
|
Strategy for Future Research Activity |
CCR3抗体による治療効果、さらにその下流にあるシグナルをあきらかにし、新たな創薬ターゲットを解明する。
|
Causes of Carryover |
物品費で端数が生じたため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
物品費として使用する。
|