2018 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the pathogenesis of the ocular surface diseases associated with meibomian gland lipids, commensal bacteria and sex steroid hormones
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16K11295
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
鈴木 智 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員講師 (30613236)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木下 茂 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30116024)
山本 順寛 東京工科大学, 応用生物学部, 教授 (60134475) [Withdrawn]
出来尾 格 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (80338128)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | マイボーム腺 / マイボーム腺機能不全 / 脂質分析 / 性ホルモン / 常在細菌叢 / ドライアイ |
Outline of Annual Research Achievements |
・マイボーム腺炎を生じているマイボーム腺から分泌脂(meibum)を採取し細菌培養を行うと、高齢者のマイボーム腺炎角結膜上皮症(MRKC)(平均69.1歳)では、Propionibacterium acnes (P. acnes) 54.5%、Staphylococcus epidermidis (S. epi.) 45.5%であった。若年者MRKCでは、角膜の結節性細胞浸潤と血管侵入を特徴とするフリクテン型(平均17.9歳)ではP. acnes 60%、S. epi. 5%であるのに対して、角膜に点状表層角膜症(SPK)のみを認める非フリクテン型(平均17.1歳)ではP. acnes 60%、S. epi. 5%であった。高齢者MRKCは若年者のMRKC 非フリクテン型と同病型と考えられる。高齢者MRKCの臨床像をまとめ、起炎菌としてS. epiあるいはその耐性菌(MRSE)を考慮した抗菌薬内服を第一選択として行い、マイボーム腺炎を軽快させた後に残存する閉塞性MGDに伴う蒸発亢進型ドライアイ対してドライアイ治療を追加することで寛解へと導くことができることを論文にて報告した。 ・MGDにおけるmeibumの変化に影響する脂肪酸(fatty acid; FA)を、健常者24例(平均60 歳)、MGD20例(平均64 歳)についてガスクロマトグラフ質量分析(GC/MS)により網羅的に解析し、結果について主成分分析(principal component analysis; PCA)を行った。PCAの結果、第一主成分(PC1)で試料は2群に分類された。PC1における寄与率は73.6%と非常に高い値を示し、PC1に強く寄与している化合物は、正の相関ではC16:0、C18:0であり、負の相関ではC18:1n9であった。MGDでは脂肪酸の不飽和化が障害されている可能性が推測された。
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Research Products
(8 results)