2018 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of Behcet's disease and the associated genes in Central Asian countries
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16K11297
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
北市 伸義 北海道医療大学, 予防医療科学センター, 教授 (40431366)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南場 研一 北海道大学, 大学病院, 講師 (70333599)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ベーチェット病 / 中央アジア |
Outline of Annual Research Achievements |
我が国の3大ぶどう膜炎原因疾患はベーチェット病、サルコイドーシス、フォークト-小柳-原田病である。とりわけベーチェット病は若年者に多発し、失明率が高い難病である。しかし、北米や南米、北欧、サハラ以南のアフリカには見られず、もっぱらユーラシアの北緯 30°から 45°の古代シルクロード沿いに多発する。 本研究計画は(1)ユーラシア大陸内陸部にも本病患者が存在するか、(2)いるとすればその臨床症状は本邦のそれと類似しているのか、(3)疾患関連遺伝子は同じか、などが大きな柱である。 研究実績としては研究計画に則って各国の主要医療機関および政府機関と連携して現地へ赴いた。(1)ロシア、カザフスタン、キルギスタン、モンゴル、ネパール等を調査した。アゼルバイジャン人、アルメニア人、チェチェン人、ダゲスタン人、ロシア人、カザフスタン人、モンゴル人の患者の存在を確認した。(2)その臨床症状は我が国の患者とよく類似していた。特にモンゴルには多数の患者が存在することが確認された。(3)疾患関連遺伝子では最も関連が強い HLA-B51 は諸外国の患者でもみられた。ただし、これまで対象諸国の一般健常者における同遺伝子の保有率調査がされておらず、現時点で明らかではないため、疾患関連遺伝子の保有率が健常者と正確に比較できない。現在関連遺伝子の解析を進めている。 最終年度は大使館の協力も得てネパールとキルギスタン(2度目)を訪問した。医療機関、医育機関などを調査した。現地で新たな国際共同研究の申し込みがあり、本研究は今後さらに参加国が広がっていくものと考える。
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