2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K11325
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Research Institution | Gifu Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
原 英彰 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (20381717)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鶴間 一寛 岐阜薬科大学, 薬学部, 講師 (50524980) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | プログラニュリン / 網膜再生 / アストロサイト / HGF受容体 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々の過去の検討により、プログラニュリン欠損マウス発生期 (生後9日目) 網膜では、網膜神経節細胞の減少、アストロサイトの活性化、視細胞分化の異常が認められることが明らかとなった。さらに、過去の報告において、プログラニュリンはhepatocyte growth factor (HGF) 受容体を介して、視細胞分化を促進させることを明らかにした (Kuse et al. Sci Rep. 2016)。 そこで、プログラニュリン欠損マウスの視細胞分化異常が起きている生後9日目において、HGF受容体の寄与を確かめるために、その活性化について検討した。生後9日目のプログラニュリン欠損マウス網膜において、HGF受容体の活性化の低下が認められた。そのため、in vivoにおいてもHGF受容体の減少と視細胞分化の異常が関連していることが示唆された。また、過去の報告において、HGF受容体は網膜神経節細胞の生存に関与することが報告されている (Tonges et al. J. Neurochem. 2011)。一方で、プログラニュリンは直接的にアストロサイトの活性化を抑制することが示されている (Menzel et al. Glia 2017)。以上のことから、プログラニュリンはHGF受容体を介した作用と、それ以外の多様な作用を示すことが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当該年度では、プログラニュリン欠損マウス網膜において、プログラニュリンの作用点の一つであると考えられるHGF受容体の関与を示唆することができた。また、HGF受容体以外のプログラニュリンの作用として、アストロサイトへの作用も示唆されていることから、プログラニュリンの多様なターゲットを明らかにできたと言える。
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Strategy for Future Research Activity |
当該年度の検討により、プログラニュリンの作用メカニズムの一端を明らかにしたと考えられる。プログラニュリンはミクログリアとの関与が多く報告されている (Pickford et al. Am. J. Pathol. 2011, Minami et al. Nat. Med. 2014, Lui et al. Cell 2016)。興味深いことに、プログラニュリンは生後1日目から生後9日目網膜において増加が認められ、ミクログリアは生後1日目から生後7日目網膜において増加する (Kuse et al. Sci Rep. 2017, Santos et al. J. Comp. Neurol. 2008)。以上のことから、網膜発生期におけるプログラニュリンとミクログリアの関与が考えられるため、今後、網膜におけるプログラニュリンのミクログリアへの関与を明らかにしていく。
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Causes of Carryover |
(理由) 今年度は研究が順調に進行し、予想以上の成果を挙げることができたが、さらなる研究の進展の為に次年度使用予定の研究費が生じた。 (使用計画) 網膜発生期におけるプログラニュリンとミクログリアの関与が考えられるため、今後、網膜におけるプログラニュリンのミクログリアへの関与を明らかにしていく。その過程で必要なプログラニュリンおよび抗体の購入費、さらに研究内容の学会・論文発表費用として使用する。
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