2016 Fiscal Year Research-status Report
ゲノム再プログラム化を介するハイブリッド型角膜組織幹細胞移植技術の開発
Project/Area Number |
16K11332
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
三村 達哉 東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (70463867)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 角膜 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、角膜を再生するために、いかに細胞を老化させないで再生医療に用いるか、そしてメチル化と細胞の老化度との関係を調べることを目標としている。 本年度は、研究にもちいる、角膜中の細胞を採取することと、その中から選択的に未分化な細胞を採取することを目標とした。 進捗状況は、研究用ヒト角膜および、家ウサギ角膜より、角膜各層(上皮、実質、内皮)より組織中の細胞を採取して培養をした。浮遊培養系にて未分化な前駆細胞を採取して、保存をした。採取した前駆細胞の分化度を調べた所、それぞれ上皮系幹細胞マーカーp63や神経幹細胞マーカーであるNestinなどの発現が見られた。また未分化な細胞塊はBrDUの取り込みが高く、細胞増殖能が非常に高い未分化な細胞であることが分かった。ヒト角膜細胞ならびにウサギ角膜のどの部位に、未分化な細胞が存在するか調べた所、中央部位よりも周辺部位に増殖能の高い細胞が存在することが分かった。また、角膜の透明性維持には角膜内皮細胞が重要な働きをしており、角膜内皮細胞のポンプ機能が低下する、あるいは角膜内皮細胞数が減少すると角膜は混濁することがわかっている。そこで角膜内皮細胞の中央と周辺部で、細胞老化の程度を比較した。B-Gal染色という細胞のsenescence度を調べる検査では、角膜中央は周辺部と比較して老化している細胞が増えていることが分かった。今後、再生医療に用いる細胞のソースとして、角膜の周辺部由来の細胞を使うことが有用である可能性が示唆された。 これらの採取した細胞を使って、次年度は細胞のシートを作成する。またメチル化を指標とした細胞分化度を調べる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
次年度に作成する細胞シートに使用する細胞の保存に成功し、予定通り、進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
角膜角層の組織幹細胞を用いて、角膜上皮、実質、内皮のシートあるいは全層シートを再生する。再生した角膜シートの透明性、紫外線吸収率、強度性、上皮層のバリアー機能、実質層の細胞外基質の産生能、内皮層のポンプ機能について評価する。
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Causes of Carryover |
動物実験ならびに細胞培養を今年度のみに行う予定でいたが、来年度も動物実験と細胞培養を行うために、培養器具、動物実験器具の予算を次年度に回した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に行う動物実験と細胞培養のために、培養器具、動物実験器具の購入に使用する。
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Research Products
(3 results)