2018 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the signal expression mechanism in the mTOR cell and development of the rapamycin treatment in the hepatoblastoma
Project/Area Number |
16K11341
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
荒井 勇樹 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (50643243)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 康伸 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (40334669)
小林 隆 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (40464010)
窪田 正幸 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50205150)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 肝芽腫 / mTOR |
Outline of Annual Research Achievements |
29年度実績は、平成27年度以前に当科で治療が行われた肝芽腫27例のうち現時点で十分な組織標本を確認できている13例を対象として、以下の事項につき検討を 行う。さらに肝癌細胞株を用いた培養実験を行い、mTORタンパクの発現レベルを調節する因子の解析を同時に行った。肝芽腫切除標本におけるmTOR発現につい て、モノクローナル抗体を用いた免疫組織化学染色により発現形式を明らかにしていった。本研究の申請にあたり、肝芽腫症例のpilot studyとして実際に10例 の免疫組織化学染色を施行してあったが、さらに4例の症例の免疫染色を追加して行った。mTORの発現様式に症例毎に違いがあることが判明しているため、今後 はその詳細なデータをまとめていくとこである。生体内でのmTOR発現にはvariationが存在する可能性があり、表現型についての評価には、染色濃度・部位によるクラス分類など、症例を重ねての検討が必要であると考えている。また、免疫組織化学染色可能となる十分な検体が確認できていない残りの症例に関しても、 病理部に保管されている全検体を再度調査中である。しかし、保存状態によっては、追加資料とできない可能性もあり、現在14例の検体は確実に準備できてい る。 免疫組織化学染色は、既に染色が確認されているphospho-mTOR(Ser2448)を中心にphospho-Akt(Ser473)、phospho-Akt(Ser308)なども追加して免疫染色を 行った。今後は免疫染色をさらに追加、または抽出可能なたんぱくを用いてウェスタンブロット法による解析も行ってきた。mTOR発現に関しては、肝芽腫の生物学的悪性度と正の相関を示す可能性は示唆されたが、症例も少なく、有意な結果には至らなかった。 今後も引き続き症例の積み重ねを継続していき、肝芽腫の病態解明を行っていきたい。
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