2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of community-based emergency care system in low- and middle-income countries focusing community characteristics and empowerment
Project/Area Number |
16K11422
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
中原 慎二 帝京大学, 医学部, 准教授 (40265658)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市川 政雄 筑波大学, 医学医療系, 教授 (20343098)
坂本 哲也 帝京大学, 医学部, 教授 (40365979)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 発展途上国 / 救急医療供給体制 / 評価指標 / プライマリ・ヘルスケア |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は、前年度までに作成したシステムモデルと専門家に対するデルファイ調査に基づき、177項目で構成される評価ツールを作成した。当初は点数化して量的な評価を行うスケールとする予定であったが、量的評価になじまない項目が多く含まれたため、それぞれの項目について記述をする形式に改めた。各項目の重要度評価では、フォーマルな医療供給体制に比べて、インフォーマル・システム(非専門家へのタスクシフト、農村における互助組織など)が相対的に低く評価されたた。保健医療システムへのアクセスが比較的よい都市部では、インフォーマル・システムの意義は低い可能性があり、これらの項目はオプションとした。専門家に対する調査結果と評価ツール作成について、論文にまとめて投稿中である。
また、評価ツールを、ベトナム、タンホア州に適応し、プレホスピタルケアの脆弱さを指摘し、地域におけるファーストエイド訓練と救急指令センター強化の必要性を提言した。タイ、コンケン州では、プライマリ・ヘルスケアシステムにおける、ヘルスボランティアにファーストエイド訓練を行い、効果を上げていることを見出した。
ベトナムにおける救急医療の課題についての報告をEmergency Medicine Australasia(2018;30:867-869)に掲載した。地域におけるボランティアの役割、プライマリ・ヘルスケアと救急医療の統合の必要性についてまとめた論文はJapan Medical Association Journalに掲載予定である。ベトナム(2019;136:149-150)とタイ(2019;138:233-234)のボランティア・トレーニングについて記述したレターをResuscitationに掲載した。
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