2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K11435
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Research Institution | National Defense Medical College |
Principal Investigator |
萩沢 康介 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 生理学, 助教 (50539244)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武岡 真司 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20222094)
鈴木 英紀 日本医科大学, 医学部, 准教授 (30158977)
酒井 宏水 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (70318830)
木下 学 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 免疫・微生物学, 准教授 (70531391)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 血液代替物 / 出血性ショック / 凝固障害 / 病院前治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々が研究開発中のHemoglobin Vesicles (HbV)は血液型を問わず使用可能な人工酸素運搬体(いわば赤血球代替物)であり、また、H12-(ADP)-liposomesは血小板血栓形成を促進しながらも血栓症を生じさせない血小板代替物である。これまでに、H12-(ADP)-liposomesの投与により急性血小板減少時の凝固障害を伴う致死性肝出血を止血救命したことを実験的に報告してきた(HagisawaらTransfusion 55:314-25)。また、赤血球代替物であるHbVはリポソーム内にヒトヘモグロビン(Hb)を含有し、Hb値10g/dlに相当する酸素運搬能を有しているが、径が270nmと赤血球に比べ小さく大量投与しても血小板輸血時の止血能発現に影響するとされるHtは上昇しない。しかし、易出血性の大量出血モデルでのHbV投与は赤血球輸血と同様に、血小板輸血との併用の際に止血効果を妨げることなく止血救命が可能であった(HagisawaらShock in press)。 今回、家兎の循環血液量の2倍に相当する量を脱血し、赤血球成分のみを返血することで、急性血小板減少による易出血性病態を作製した。その後、肝に外傷性損傷を作り出血させ、Hbが6g/dl以下となる出血性ショックを誘導した。これに対してH12-(ADP)-liposomesとHbV、血漿成分を投与することでショック病態と凝固障害を改善させ、24時間以上の生存をもたらすことができた。 これらの人工血液は長期保存が可能でプレホスピタルでの使用にも適しており、大量出血の早期から投与することで外傷による出血性ショックと凝固障害を合併した治療困難な病態の救命率向上が期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
出血性ショックに凝固障害を合併した動物モデルにおいて、H12-(ADP)-liposomesとHbV、血漿成分を投与することでショック病態と凝固障害を改善させ、24時間以上の生存をもたらすことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
腹腔内の動脈性出血モデルをはじめとする他の病態においても有効性を検討する計画である。
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Causes of Carryover |
(理由) H12-ADP-liposome合成に遅延が生じ、一部の試薬の購入が不要となったため (使用計画) 今年度はH12-ADP-liposome合成量を増加させる計画である
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Research Products
(5 results)