2017 Fiscal Year Research-status Report
3Dプリンターを用いた放射線治療用デバイス作製システムの開発に関する検討
Project/Area Number |
16K11502
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
松崎 秀信 岡山大学, 大学病院, 助教 (70325124)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
勝井 邦彰 岡山大学, 大学病院, 助教 (30509419)
松崎 久美子 (田中久美子) 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (50550802)
青山 英樹 岡山大学, 大学病院, 主任診療放射線技師 (60769264)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 3Dプリンター / 頭頸部癌 / 高精度放射線治療 / マウスピース |
Outline of Annual Research Achievements |
頭頸部癌に対する高精度放射線治療で使用可能な患者固定用デバイスの作製に関する研究を行った。 オーダーメイドのマウスピース型デバイスの有用性に関し、鼻副鼻腔癌に対して3D-CRTとIMRTが実施された28例について遡及的に検討を行った。固定システム①発泡枕+シェル+開口具、②ウレタン枕+シェル+開口具、③吸引クッション+シェル+オーダーメイド型デバイスの3群に分けて検討を行ったところ、系統誤差(Σ)・偶然誤差(σ)は①左右:1.33 mm・0.98mm、頭足:1.05 mm・1.24 mm、腹背:1.25 mm・1.07 mm、②左右:0.41 mm・0.81 mm、頭足:0.75mm・0.88 mm、腹背:1.11 mm・1.11 mm、③左右:0.35 mm・0.36 mm、頭足:0.44 mm・0.79 mm、腹背:0.53 mm・0.56 mmであった。固定システム③の回転成分は、全方向の系統・偶然誤差ともに1.0°以内で、平行成分は頭足および腹背方向、回転成分はyaw方向に関し全ての固定システムに対し有意差が認められた。 次いで、診断用CT画像を使用し、3D プリンターで患者固定用デバイスを作製するための予備実験を行っている。実臨床から得られるCTデータは、撮影スライス厚やヘリカルピッチなどが様々であり、メタルアーチファクトの影響なども考慮する必要がある。そのため、DICOMデータから3D プリンターで使用可能なSTLファイルを作成する際の最適なCT撮像条件について検討を行うこととした。まず、市販の歯列模型の印象採得を行い、造影性を有するスキャニングレジンを用いてCT撮像用模型を作製した。現在、このCT撮像用模型を診断用CT撮像装置を使用し、撮影スライス厚、ヘリカルピッチを様々に変更してDICOMデータを収集、STLファイル変換を行い、3D プリンターで患者固定用デバイスを作製するために最適な条件について検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
オーダーメイドのマウスピース型デバイスに関する適合性の検証については良好な結果が得られたが、臨床用CT画像を使用した患者固定用デバイスを作製するための3Dデータ(STLファイル)は、撮像装置や撮像条件によりその精度にバラツキがみられた。そのため、3D プリンターで患者固定用デバイスを作製するために最適なCT撮像条件について検討を行う必要が生じ、現在その検討を行っているため。
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Strategy for Future Research Activity |
現在追加検討している最適なCT撮像条件に基づいた3Dデータ(STLファイル)を使用し、デバイスの原型を作製する。その後、CT撮像用模型の光学印象採得を行い、光学印象から得られた3Dデータ(STLファイル)を使用してデバイスを作製し、両者の適合性について比較・検討を行っていく。
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Causes of Carryover |
研究分担者が情報収集のために参加予定であった学会に参加できなかったため。研究分担者が情報収集を行うための学会参加費および消耗品の購入費に充て、適正に使用する予定である。
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Research Products
(5 results)