2018 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of Innate lymphocyte cells on the onset and progression of periodontitis.
Project/Area Number |
16K11527
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
小林 良喜 日本大学, 松戸歯学部, 助教 (10609085)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 歯周病モデルマウス / 自然リンパ球 / 口腔免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
歯周疾患は歯周病原性細菌と宿主細胞との相互座用により歯周組織の破壊が引き起こされる慢性炎症生疾患であり、宿主は細菌に対する防御反応として様々な免疫反応を有している。近年、自然免疫に関わる新たな細胞群として、自然リンパ球(Innate lymphocyte cells, ILCs)が同定され、炎症誘発や慢性化の誘導に関わることが報告されている。本研究では申請者らが確立した歯周病モデルマウスを応用して、歯肉炎症巣に局在するILCsの動態や誘導機序を解明することを目的とした。歯周病原性細菌の口腔内接種から継時的な動態について、歯肉粘膜組織から単離した単核細胞に蛍光標識抗体を用いてILCsの動態をフローサイトメトリー法により検討を行った。対照群に比べて継時的な変動を認めた。ついで、ILCsの分化・誘導に関わるサイトカインの産生について歯肉粘膜組織や歯肉粘膜固有層に局在する樹状細胞を用いて検討したところ、歯肉組織からIL-33 mRNAの発現を認めた。次に、セルソーターにより単離したILCsから抽出した Total RNAを用いてサイトカインの発現をリアルタイムPCR法により検討したところ、IL-17 mRNA やIL-13 mRNAの発現を認めることができた。これらのことから、IL-17を産生するType 3 ILCとIL-13を産生するType 2 ILCが混在する可能性が示唆された。しかしながらType 3 ILCsの誘導には樹状細胞から産生されるIL-23によると報告されていることから、他のエフェクターT細胞の動態と合わせて検討を行う必要があると考えられる。
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