2016 Fiscal Year Research-status Report
歯髄における樹状細胞サブセットの解析から展開する歯髄炎発症のメカニズムの探求
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16K11545
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
荒牧 音 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 医員 (60634615)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川島 伸之 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (60272605)
島田 康史 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (60282761)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | う蝕 / 歯髄 / 樹状細胞 / 免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
う蝕は最も一般的な慢性感染症であり、う蝕の成り立ちのメカニズムについては多くの研究が なされて解明されてきている。しかし、う蝕が進行し、歯髄に感染が波及していくメカニズムに ついては未だ不明である。そこで、本研究では、ヒト歯髄におけるリンパ球、マクロファージ、 樹状細胞の分布や比率を明らかにすると同時に、ラットう蝕モデルを作成し歯髄樹状細胞のサブ セット、機能評価する及びう蝕における獲得免疫系の関与を明らかにすることを目的とする。 本年度は、ヒト歯髄 whole mount 免疫組織染色を用い、リンパ球、マクロファージ、樹状細胞の分布や比率を明らかにした。これまでマウス歯髄の最前線に分岐状の細胞が多く存在し、樹状細胞であるとの報告があったが、我々はこれら最前線の分岐状の細胞が、マクロファージのマーカーとして用いられている Iba1陽性であることから、マクロファージである可能性が高いと考えている。本研究により、歯髄の免疫機構の解明が進めば、う蝕治療において生体防御機構を利用した新しい治療法の確立が可能となると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね計画書通りに研究が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は、フローサイトメトリーによる免疫応答系の各細胞の比率を明らかにし、 同時にう蝕制御モデルも作成し、各細胞の関与を明らかにする。
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Causes of Carryover |
ほぼ予定通り使用したが、抗体でまだ未購入ものがあるため、次年度購入予定である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は、動物実験用の動物、実験器具の購入費およびフローサイトメトリー用の抗体の購入に主に使用予定である。
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