2018 Fiscal Year Annual Research Report
Application of peptide (P11-4) to remineralization of acid tooth
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16K11564
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| Research Institution | Nihon University |
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Principal Investigator |
黒川 弘康 日本大学, 歯学部, 准教授 (10291709)
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2016-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | 自己集合性ペプチド / 酸蝕歯 / 弾性率 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
自己集合性ペプチドの適用の有無が酸蝕歯モデルの機械的性質に及ぼす影響について、超音波透過法を用いて非破壊的に検討した。ウシ歯エナメル質をオレンジジュース（pH3.4）に5分間浸漬した後、人工唾液に保管した。この操作を1時間ごとに1日6回、28日間行うことで酸蝕歯モデルを製作した。酸蝕歯モデルを以下に示す条件で保管した。
1）コントロール群：自己集合性ペプチドP11-4（以後、P11-4）を5分間塗布した酸蝕歯モデルを、37℃人工唾液中に28日間保管
2）未処理群：P11-4未塗布の酸蝕歯モデルをオレンジジュースに5分間浸漬した後、水洗、乾燥し、人工唾液に保管。この操作を1時間ごとに1日6回、28日間継続
3）処理群：P11-4を5分間塗布した酸蝕歯モデルをオレンジジュースに5分間浸漬した後、水洗、乾燥し、人工唾液に保管。この操作を1時間ごとに1日6回、28日間継続
超音波測定装置を用いて、各条件で保管した試片を透過する超音波の伝搬時間を計測し、試片の厚さとの関係から縦波および横波音速を求め、理論式から弾性率を算出した。なお、測定時期は、実験開始0、7、14、21および28日後とした。酸蝕歯モデルを各実験環境下に保管した際の弾性率の経時的変化は、未処理群で実験期間の経過に伴って低下したのに対し、コントロール群および処理群では上昇し、処理群で、実験開始7日以降で未処理群と比較して有意に高い値を示した。また、未処理群の28日後のSEM像では、オレンジジュースへの浸漬によって露出したエナメル小柱の脱灰が進行し、さらに粗造な面を呈したのに対し、処理群では、脱灰したエナメル質の間隙を埋めるように析出物が観察された。これは、P11-4の応用によって、歯質表面に再石灰化による緻密な層が形成され、これが酸に対する抵抗層として機能するとともに、弾性率の向上に寄与したものと考えられた。
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