2018 Fiscal Year Annual Research Report
A study on metal-free abutment construction for fixed prosthodontic restorations
Project/Area Number |
16K11587
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
駒田 亘 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 講師 (10447493)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 支台築造 / 漏斗状根管 / グラスファイバーポスト / グラスファイバーリボン / メタルフリー / PEEK |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究により臼歯部2歯欠損に対し,4ユニットジルコニアフレームブリッジを使用する際,小臼歯の支台歯には歪み量が小さく剛性の高い鋳造支台築造を用いる方がファイバーポスト併用コンポジットレジン支台築造を用いるよりブリッジ全体の歪み量を抑えることが出来ることが明らかとなった.また,漏斗状根管に対しグラスファイバーポストに加え,グラスファイバーリボンを併用しコンポジットレジンにて築造を行う事によりより強度の高いメタルフリー支台築造を行う事を可能にしてきた. 最終年度はまずコンポジットレジンと各種ポスト,グラスファイバーリボンを組み合わせ作製した円柱状試料を37℃水中に30日間浸漬し,三点曲げ試験を行う事により材料の安定性を評価した.結果としてグラスファイバーポストよりポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK)ポストの方が材料安定性が高いことが明らかとなった.この結果を踏まえPEEKのポストへの応用を考えた.牛抜去歯を加工し漏斗状根管処置歯を作製した.歯根形態は歯根12.0mm,ポスト孔の深さ8.0mm,歯頸部の歯質の厚みを0.8mmとした.コンポジットレジンのみの築造(R)をコントロールとし,グラスファイバーリボン併用(S),PEEKポスト併用(P),グラスファイバーポスト併用(F),PEEKポストをグラスファイバーリボンで補強し併用(PS),グラスファイバーポストをグラスファイバーリボンで補強し併用(FS)し作製した築造体の破壊強度の比較を行った.グラスファイバーポスト,PEEKポストは共にグラスファイバーリボンを併用する事で高い強度を持つことが明らかとなった. 水中浸漬による材料安定の評価,築造体の破壊強度の評価それぞれを踏まえるとPEEKポストはグラスファイバーリボンとの組み合わせにより材料安定性が高く強度の高いメタルフリー築造の材料として有用であることが示唆された.
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