2017 Fiscal Year Research-status Report
補綴治療による咀嚼機能の改善を科学的に測る:咀嚼側に着目した咀嚼機能の包括的解析
Project/Area Number |
16K11601
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
築山 能大 九州大学, 歯学研究院, 教授 (10236870)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古谷野 潔 九州大学, 歯学研究院, 教授 (50195872)
桑鶴 利香 九州大学, 大学病院, 学術研究員 (20325567)
木原 優文 九州大学, 大学病院, 助教 (40419536)
山崎 陽 九州大学, 歯学研究院, 共同研究員 (20713382) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 咀嚼 / 補綴歯科治療 / 咀嚼側 / 咀嚼機能 / 偏咀嚼 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、臼歯部欠損患者を対象に補綴歯科治療の前後で偏咀嚼の程度および咀嚼能力を主観的・客観的に評価し、補綴歯科治療による咀嚼機能の改善効果を包括的に評価することを目的とする。 平成29年度は、平成28年度に確立した方法に基づいて、被験者51名を対象に、研究へのリクルートおよびデータ収集を行った。具体的には、研究内容の説明、インフォームドコンセントの取得、事前の問診、臨床診察(研究参加の可否のためのスクリーニング、主訴、現病歴、既往歴等の聴取、口腔内診察、支障度の把握、顎機能障害の検査など)を行い、研究に必要な基礎的な情報を採取した。次に、過去の報告や国内外の研究者との意見交換で得られた情報を参考に、補綴治療前後の口腔内および顎機能の状態(歯の欠損、咬合支持、支台歯、欠損部顎堤の状態、顎機能障害の評価など)、咬合・咀嚼機能の客観的検査(偏咀嚼の程度、咀嚼リズム、咀嚼能率、咬合力)、咬合・咀嚼機能の主観的評価(咬合状態、咀嚼機能、支障度、満足度などに関する自己評価、口腔関連QoLなど)について、データ収集を行った。健常者13名、片側臼歯部欠損患者18名、両側臼歯部欠損患者7名、上下顎無歯顎者13名について予備的解析を行ったところ、片側臼歯部欠損患者は健常者と比較して有意に偏咀嚼がみられたが、他の群間には有意差がみられなかった。また、いずれの被験者群においても客観的な偏咀嚼の程度は主観的な偏咀嚼の程度と比較して高く、患者の意識よりも偏咀嚼になっている割合が高い可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
目標としていた被験者数には達していないものの、測定装置の整備および測定手順の確立、質問紙等を用いた主観的項目の収集方法など、本研究で行う研究手法を確立できており、実際のデータ収集もスムーズに実施できているため。
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Strategy for Future Research Activity |
データの欠落による信頼度の低下を防止するため、測定項目に不備が認められた際の再測定や質問紙の郵送、返信による回収などを行い、可能な限りデータの欠落が生じないようにする。また、バイアスを最小限にし、データの回収率を低下させないために、偏咀嚼、咀嚼能力、咬合力、咬合接触などの客観的検査項目については、マニュアル化した手順に基づいて検査者のトレーニングおよびキャリブレーションを実施し、データの記録を確実に行うための対策を講じる。 従前の研究よりも測定項目が多いため研究参加者のリクルートにはやや難渋しているが、積極的な研究参加への説明を懇切丁寧に行い、参加者(被験者)の増加を図る。
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Causes of Carryover |
研究代表者の分野異動に伴い、旧所属分野での大学院生への研究補助費用の支出を行わなかったこと、および、測定に使用する物品の購入をやや控えたことなどによる。 (使用計画) 研究分野間で調整を行った上で、大学院生による研究補助を確保済みであり、加えて、測定に使用する物品の購入を円滑に行うことで、被験者のリクルート、データ収集、データ解析をスムーズに実施する予定である。
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Research Products
(1 results)