2017 Fiscal Year Research-status Report
大腸菌発現系由来rhBMP-2含有β-TCP製人工骨を用いた再生療法の開発
Project/Area Number |
16K11624
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
縄稚 久美子 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (10379787)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 充昭 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (60613156)
窪木 拓男 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (00225195)
大野 彩 (木村彩) 岡山大学, 大学病院, 助教 (20584626)
笈田 育尚 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (50625720) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 骨再生 / BMP-2 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者らは,これまで哺乳動物細胞からしか生産できなかったrhBMP-2を,世界に先駆けて工業スケールの大腸菌発現系で生産することに成功し,『大腸菌発現系由来rhBMP-2含有β-TCP製人工骨』として開発を進めて来た. これまでの基盤研究では,長管骨や膜性骨における劇的な骨欠損再生効果が確認されている.本申請では,大型動物であるイヌを用いて,動物モデルの再検討を行い,有効性,至適濃度を詳細に検討し,ヒトへの医師主導臨床治験を前提とした非臨床試験の準備を進める. 平成28年度にイヌ上顎第3小臼歯ならびに下顎第4小臼歯を抜歯後,抜歯窩の頬側骨を約4.5 mm (マイルドモデル)または約9 mm (シビアモデル)削除し,骨欠損を作製し,4週後に組織を回収し,micro-CT解析を実施し,E-BMP2/βTCP群において有意に骨形成が誘導されることを確認してきた. 今年度は,この組織切片を作成し解析を行った.その結果,組織学的に移植されたE-BMP2/βTCPがすべて骨に置換されていることを確認した.また,よりシビアなモデルにおいてE-BMP2/βTCPが骨再生に有効で有ることが明らかとなった.また,今年度は,移植8週後に組織を回収し,micro-CTによる解析を実施した.その結果,8週後においても再生された骨が保たれている事が明らかとなった. さらに臨床応用に向け,PMDAと非臨床試験の充足性に関して事前面談を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は,移植4週後の組織学的に解析に加え,移植8週後のmicro-CT解析,およびPMDAとの事前面談を行っており,概ね順調に進展していると考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は,平成29年度に行ったイヌの実験の標本を作成し,組織学的評価を行う.また,PMDAの対面助言に向け,準備を進める.
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Causes of Carryover |
理由:分担者の笈田が退職したため,人員不足となり動物実験を一部次年度に実施予定とした. 計画:引き続き予定しているイヌ標本の作成,組織学的評価を実施する.
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