2017 Fiscal Year Research-status Report
睡眠時ブラキシズムの抑制効果に関与する遺伝子多型と薬物療法
Project/Area Number |
16K11632
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
菅沼 岳史 昭和大学, 歯学部, 教授 (10196694)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安部 友佳 昭和大学, 歯学部, 講師 (80614156)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 睡眠時ブラキシズム / 薬物療法 / 遺伝子多型 |
Outline of Annual Research Achievements |
補綴歯科領域の治療予後を左右する重要なリスクファクターである睡眠時ブラキシズムは多因子疾患であり、個々の患者に応じた治療法の確立が求められているが、薬物を用いた治療法は臨床的にいまだ広く一般には用いられていない。研究代表者らが行った先行研究における、α2アドレナリン受容体作動薬であるクロニジンの睡眠時ブラキシズム抑制効果に個人差が認められた結果を踏まえ、本研究では薬剤感受性に関連する遺伝子多型を明らかにすることを目的とし、適切な薬物使用による睡眠時ブラキシズム抑制のオーダーメイド治療の確立と、自律神経系の関与からの発症メカニズムの解明を目指す。 平成29年度は、まず、睡眠時ブラキシズムレベルの評価を行った。睡眠時ブラキシズムが多因子疾患であることや全身状態の変化も考慮して、過去に睡眠検査室におけるPSG検査を受けたものであっても現在のブラキシズムレベルが変化している可能性を考え、日常睡眠環境で測定可能な、咬筋EMGチャンネルを付加した脳波記録簡易睡眠ポリグラフ検査装置を用いたPSG検査を被験者に対して実施した。咬筋EMGについては、1名の歯科医師がマニュアルにてSB Episodeの判定を行った。咬筋筋活動測定の結果で、Lavigneらの診断基準(Lavigne, Rompre and Montplaisir 1996)を満たさない者は除外とし、すなわち、SB Episode数が単位時間あたり2回以上、もしくはSB Burst数が単位時間あたり13回/h以上のものを睡眠時ブラキシズムありと判定した。更に、被験者から末梢静脈血の採取を行なって、ゲノムDNAを抽出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
脳波記録簡易睡眠ポリグラフ検査装置を用いた睡眠時ブラキシズム測定に際し、装置の不具合により、調整が必要となったため、若干遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
文献検索を行なって、関連が疑われる候補遺伝子多型を抽出していく。さらに、被験者のゲノムDNAを用いて、遺伝子多型の解析を行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
遺伝子多型解析用試薬について、平成29年度に購入を予定していたが、咬筋筋活動の解析に時間がかかったため、解析を始めるに至らず、次年度使用額が生じた。平成30年度には試薬を購入して遺伝子多型解析を実施し、また、その成果について専門学術大会での発表を行う予定である。
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[Presentation] In vitro disease modeling for sleep bruxism using induced pluripotent stem cells2017
Author(s)
Tozawa Yurie, Nakai Kento, Yoneima Kazuaki, Tanaka Junichi, Matsumoto Takashi, Abe Yuka, Imaizumi Kento, Mishima Kenji, Akamatsu Wado, Okano Hideyuki, Baba Kazuyoshi
Organizer
65th Annual Meeting of Japanese Association for Dental Research
Int'l Joint Research
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