2018 Fiscal Year Annual Research Report
Effects of emotions on the physiological changes during mastication
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16K11640
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
長谷川 陽子 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (60432457)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
櫻本 亜弓 (定兼) 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (90756339) [Withdrawn]
堀井 宣秀 兵庫医科大学, 医学部, レジデント (00780818) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 咀嚼 / 脳血流 / 情動 / 脳機能イメージング / 風味 / ストレス / 高次脳機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
おいしいものを食べると,ストレス発散(低減)に繋がるなどと我々はよく口にする.申請者は,「食事のおいしさ」と咀嚼時の生体反応(脳血流/体循環/咀嚼筋活動/自律神経活動/ストレスホルモン)との関連性に注目し,咀嚼によるストレス軽減効果の可能性をテーマに研究を行ってきた. 本課題は「ストレスを軽減させる食事とは何か?」を明らかにすることを目的に研究を実施した.脳血流は,55チャンネルの近赤外光脳機能イメージング装置を用いて頭頂部ならびに前頭部脳血流を記録し,チャンネル(Ch)毎の酸素化ヘモグロビン濃度(oxyHb)を求めた.両側咬筋筋活動は,両側咬筋中央部に,表面電極を貼付し,導出した.心電図記録は,生体信号計測用小型ポリグラフテレメータにより,双極導出を行った.被験食品は、一般に美味しいという「快情動」を惹起させるガムpleasant-gumと,美味しくない「不快情動」を惹起させるガムunpleasant-gumの2種類を用いた.ガム咀嚼を5分間行い,計測したデータについて比較検討を行った。 咀嚼中のoxyHbは,頭頂部付近のChにおいてタスク直後にタスク前と比較して一旦減少し,その後直ぐ増加し,タスク中は増加を維持した.pleasant-gumとunpleasant-gumのoxyHbを比較した結果,左前頭部のChのみunpleasant-gumの方が有意に高値を示した.どちらのタスクにおいても,前頭部と頭頂部の間に位置するチャンネルは,左半球の血流量の有意な増加を示しており,右半球が左半球より有意に高値を示すのは前頭部のわずか1チャンネルのみだった. 本年度は、すでに得たデータについて再解析を行い、咀嚼中の脳血流変化を可視化する試みを行った。また、高齢者を対照にした研究調査に参加し、咀嚼機能と高次機能との関連性についての関連性について検討を行った。
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