2017 Fiscal Year Research-status Report
低出力パルス超音波が歯周外科後の創傷治癒に与える効果
Project/Area Number |
16K11655
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
大塚 秀春 明海大学, 歯学部, 助教 (10271230)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷田部 一大 明海大学, 歯学部, 講師 (00526551) [Withdrawn]
石井 麻紀子 明海大学, 歯学部, 助教 (00637986)
申 基てつ 明海大学, 歯学部, 教授 (40187555)
林 丈一朗 明海大学, 歯学部, 准教授 (50337507)
辰巳 順一 明海大学, 歯学部, 准教授 (60227105)
林 鋼兵 明海大学, 歯学部, 助教 (90777880)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 低出力パルス超音波 / LIPUS / 歯周外科 / 創傷治癒 / 軟組織 |
Outline of Annual Research Achievements |
明海大学歯学部動物実験センター倫理委員会の承認kのもと以下の実験を行なっているが公表には至っていない。実験動物にWistar系ラット 雄性(8週齢)を用いて,実験群は,1.LIPUs照射(1日群),2.LIPUs照射(3日群),3.LIPUs照射(5日群),4.非照射(コントロール群)の4群としている。 1)外科手術の際の苦痛を軽減するために、三種混合麻酔薬(塩酸メデトミジン0.3mg/kg、ミダゾラム4mg/kg、酒石酸ブトルファノール5mg/kg)による腹腔内投与による麻酔を行なう。麻酔後に四肢を固定台に固定し、開口器を設置、2%リドカインによる局所麻酔を行なった後に口蓋の歯肉に欠損を作成する。2)LIPUs照射は、照射前に、ラットを専用の台に固定し1回につき15分間の照射を行なう。 術後疼痛に与える効果 LIPUs照射後のvon Frey Filament法を用いた機械的刺激に対する痛み反応の評価は,麻酔の深度を一定に保つことが困難で,現在のところ結果が得られていない。von Frey Filament法以外の方法も試みている。 形態観察では,Lipus照射群は,非照射群と比較して創傷部の上皮による閉鎖が早くなる傾向がみられている。HE染色による組織学的検討では創傷部の上皮の欠損している部位の頬舌的距離を計測しており,同様にLipus照射群は,非照射群と比較して治癒が早い傾向がみられるが,照射条件の差との関連を明らかにするためには追加の実験を要する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
ラットを用いた実験でのLipus照射と疼痛に関する実験では,麻酔の深度の関係から一定の結果が得られていない。技術的な問題がクリアすればデータをまとめていくこと自体には問題はない。また,Lipus照射の創傷治癒への影響に関しては,いくつかの所見がみられている。形態観察および組織学的所見に関しては統計学的評価にまでに至っていない。特に,麻酔方法を含めた外科術式の確立のために時間を要していたが,現在は安定しているものと考えている。特に口腔の軟組織の創傷の規格化には実験動物によって口蓋の軟組織の面積や厚みに違いに影響が出にくい方法を確立している。また,照射条件に関しても出力と回数と時間に関する実験から,より詳細な条件決めを行っている。また,組織学的評価ではパラフィン包埋に加えて凍結切片を用いた方法でのサンプルの作製を試みており観察に使うことができるくらいの質まで向上している。本研究は、これまでのところ,外科処置を加えて経過を追うという動物実験の特殊性から全般的に遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
創傷部の肉眼的所見および口腔内内写真からの画像から創傷の面積を計測する方法では一定の傾向がみられている。データの画像分析から一定の成果を発表できるものついては。早急にまとめて公表していく予定である。一方,遅れている組織学的評価については,条件決めに今一つの検索が必要であるが,凍結切片による方法を確立したことによりこれまでよりは短い時間で一定の結果を得るところまで到達するものと考えている。Lipus照射による疼痛の緩和を見る実験に関しては,動物実験と一部,臨床例を含めたものにすることを考えている。
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Causes of Carryover |
全般的に実験の遂行は遅れているため,今年度中には消耗品の購入も増える予定である。それともなって国際学会への旅費として計上した金額が昨年度は執行されなかったことの影響もあったものと考える。今後の実験を遂行することにより過不足なく使用することになると考えている。本実験では備品の購入は予定していない。
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Research Products
(1 results)