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2018 Fiscal Year Research-status Report

原子層堆積処理をした生体移植用材料のin vitroおよびin vivo評価

Research Project

Project/Area Number 16K11666
Research InstitutionAichi Gakuin University

Principal Investigator

林 達秀  愛知学院大学, 歯学部, 准教授 (70367621)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2020-03-31
Keywords原子層堆積(ALD) / 超薄膜 / シリカ(SiO2) / in vitro / マウス線維芽細胞様細胞(L929) / 細胞増殖
Outline of Annual Research Achievements

原子層堆積(ALD)は金属酸化物あるいは金属の超薄膜を成膜可能とするナノテクノロジーの一種であり、既に半導体工学分野において応用されている。
2017年度は純チタンディスク上にジルコニアでALD成膜(約70 nm)し、同成膜試料上にマウス線維芽細胞様細胞およびマウス骨芽細胞様細胞を培養し、それぞれの増殖能および細胞形態をSEM像で観察した。
2018年度は純チタンディスク上にシリカでALD成膜を試みた。先ず、成膜厚を計測したところ約35 nmであった。次に前年度同様にマウス線維芽細胞様細胞を同試料上で5日間培養し、細胞増殖能と細胞形態をSEM像で観察した結果、細胞数は経時的に増加し、コントロール(シリカ成膜なし)と同等の細胞増殖能を示した。また、各培養日数での細胞形態もコントロールと類似しており、培養2日目までは紡錘形あるいは多角形の細胞形態を呈していた。また、培養3日目以降では細胞は敷石状に試料上全体に増殖していたことから、培養3日目にコンフルエントに達したと考えられる。
ALD成膜をした純チタン試料上での細胞の挙動は、成膜なしの試料と同様の様相を呈していた。このことは、ALDによる純チタン試料上へのシリカの成膜は細胞の増殖を妨げることはないが、一方で増殖能を促進しないということも示している。今後、酸化亜鉛、アルミナ等 他のプリカーサーを用いても成膜する予定でいるが、成膜方法あるいは、成膜後にさらなる工夫が必要であると考える。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

2017年8月より2018年7月まで愛知学院大学在外研究員としてアメリカ ミズーリ大学カンザスシティ校に赴任していた。従ってこの間、本研究プロジェクトは中断していた。
また ALDによる成膜は企業に委嘱しているが、成膜装置の不調等により計画通り成膜試料が供給されないでいるため遅れている。

Strategy for Future Research Activity

これまでは電子ビーム粉末積層造形法(EBM)によって作製した純チタン試料にALD成膜した試料を使用してきたが、同試料は作製方法が特殊であるため通常の純チタン試料、即ち、チタン板から打ち抜きで作製した試料にALD成膜をして同様の実験を行う予定でいる。
成膜後 成分(ジルコニア、シリカ)が経時的に溶出しているか否か、また、溶出している場合にはその溶出量をICP発光分光分析装置を用いて計測する。さらに、インプラント埋入時は通常25~35Ncmのトルクをかけて埋入するが、その際薄膜が剥離してしまう可能性が危惧される。従って、薄膜のチタンに対する密着強度の計測も検討している。

Causes of Carryover

2017年8月から2018年7月まで愛知学院大学在外研究員としてミズーリ大学カンザスシティ校(アメリカ)に赴任した。従ってこの間 本研究プロジェクトを中断せざるを得なかった。
2019年度も各種プリカーサーを用いて純チタンディスク上にALD処理を施し、同試料上での細胞の挙動を分析する予定である。従って本助成金は物品費中心に使用する予定でいる。なお、TEM観察は外部に委嘱する。

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Published: 2019-12-27  

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