2016 Fiscal Year Research-status Report
2次元レーザー血流測定システムを用いた低侵襲的診断・治療法の口腔外科領域への導入
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16K11673
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
宮崎 英隆 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (70420271)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
工藤 敏文 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (50431911)
井上 芳徳 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授 (70280964)
高橋 靖弘 愛知医科大学, 医学部, 准教授 (70557206)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 2次元レーザー血流計 / インドシアニングリーン / 蛍光血管造影 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者は近年開発された2次元レーザー組織血流測定システムとインドシアニングリーン(Indocyanine Green: ICG)を用いた蛍光血管造影に着目し、これらが顎口腔領域における各種様々な手術・診断等に応用可能と考え、一連の研究計画を立案した。 まずこれまでにも継続して行ってきたインドシアニングリーンを用いた血管造影法により組織血流の定量化の研究をすすめた。顎口腔領域の再建に用いる有茎皮弁においてインドシアニングリーン蛍光血管造影を行って計測を行い、データを解析した。 従来のバイオイメージングの領域ではインドシアニングリーンによる蛍光血管造影法では組織血流の定量的な評価は困難とされてきた。しかし、われわれの研究グループは世界に先駆けて本法による組織血流の定量化に成功し、過去に報告した。本法は輝度の上昇にかかる時間をパラメータとして血行を評価する方法であるが、さらに今回の解析により血流の定量化に有用な新たなパラメータを発見した。このパラメータによれは同一個体内・同一手術内での組織の血流の変化をとらえることが可能である。ただし現在のところ関心領域ROI(Region of Interest)の設置個所、測定方法など、検討の必要な事項がまだ残存している。 われわれは現在さらに臨床材料を増やし、この新たなパラメータの有用性、再現性、妥当性、皮弁の血流の評価以外の応用場面などについて検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
蛍光血管造影法による血行の定量化に応用可能な新規パラメータを発見したことは非常に画期的な発見である。
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Strategy for Future Research Activity |
今回われわれが発見したインドシアニングリーン蛍光血管造影法における血行の定量化に有用な新規パラメータについて解析を進める。臨床材料を増やし、新規パラメータの有用性、再現性、妥当性について解析を進めていく。
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Causes of Carryover |
二次元レーザー血流測定機器を購入予定であったがインドシアニングリーンを用いた蛍光血管造影による組織血流の評価の研究を優先させたため二次元レーザー血流測定機器の購入を先送りした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2017年度に二次元レーザー血流測定機器購入予定である。また口腔外科・形成外科領域を中心とした学会や雑誌で研究発表予定である。
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Research Products
(4 results)