2016 Fiscal Year Research-status Report
ロボットビジョンと拡張現実ディスプレイを統合した次世代手術支援ロボットの高度化
Project/Area Number |
16K11674
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
末永 英之 東京大学, 医学部附属病院, 特任講師 (10396731)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 明紗子 東京大学, 医学部附属病院, 特任臨床医 (00744905)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | コンピュータ外科学 |
Outline of Annual Research Achievements |
口腔領域は視野が制限され、解剖学的にも複雑な構造を有するため、立体的な空間認識と限られた空間と視野において微細な手術操作をする能力が重要である。本研究では、高精細画像処理技術により物体認識を行うロボットビジョン(ロボットのための視覚機能)と拡張現実ディスプレイを統合し、拡張現実(現実環境にコンピュータを用いて情報を付加提示する技術)と駆動範囲制限機構を有した再現性の高い位置制御技術の融合を行う。 拡張現実ディスプレイにより、現実に実在するかのような歯や顎骨の立体映像がリアルタイムで裸眼にて正確な位置に表示され、駆動範囲制限機構により、高度な位置制御が可能な安全性の高い次世代手術支援システムの実現を目指す。駆動範囲制限機構を有した手術支援ロボットの構成要素としては、方向決めを行う機構、三軸方向の微調整用精密ステージによる位置決め機構、駆動制限機構からなる。本年度は、4K解像度ハイビジョンカメラを用いた画像認識による拡張現実手術支援システムの開発を行なった。スーパーハイビジョンなど超高精細映像システムは医療分野への応用が期待されている。本研究により、生体内部の解剖学的な立体情報を含む手術環境全体の位置情報を可視化でき、高精度な低侵襲手術が可能となる。頭蓋顎顔面外科、脳外科領域のみならず、従来では実現が困難であった高精度な低侵襲手術や生体内深部の手術に広く展開できる可能性があり、低侵襲治療を大きく変貌させる可能性が高く、得られた成果は極めて広範な疾患の治療に有用なものとなる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画調書の内容と進行状況がほぼ同一のため
|
Strategy for Future Research Activity |
ロボットビジョンと拡張現実ディスプレイを統合した次世代手術支援ロボットの高度化に向けた基盤技術の開発を行う。
|
Causes of Carryover |
ロボットビジョンの開発に必要な部品を次年度に購入するため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
ロボットビジョン開発・改良費として、超高解像度・高精細画質カメラ、画像処理システム等を構成する部品が必要である。
|
Research Products
(5 results)