2016 Fiscal Year Research-status Report
シェーグレン症候群と腸内細菌叢の構成異常・腸管免疫の関係の解明
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16K11690
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大山 順子 九州大学, 歯学研究院, 助教 (70294957)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森山 雅文 九州大学, 歯学研究院, 助教 (20452774)
梶岡 俊一 九州大学, 医学研究院, 准教授 (90274472)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | シェーグレン症候群 / 腸内細菌叢 / Thバランス / IgG4 涙腺唾液腺炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
腸内細菌叢の異常に伴う全身の免疫調整ネットワークの偏倚がシェーグレン症候群 (SS) の発症、病態の進展に関与するヘルパー T (Th) 細胞のバランスの異常を誘発する一因となり、病態形成に関与しているという仮説のもと本研究を開始した。 SS と同様唾液腺にリンパ球の浸潤を認めるがそのリンパ球サブセットが異なることから現在は SS とは別の疾患とされるようになった IgG4 関連涙腺唾液腺炎 (IgG4-DS) を SS の対照疾患として比較することとし、健常コントロールについては本学農学部中山二郎准教授に次年度から研究分担者となっていただき、中山准教授が行った健常日本人の腸内細菌叢についての解析方法および結果を用いることとなった。SS および IgG4-DS の疾患群の解析方法も健常日本人の解析方法に合わせて行うこととし、現在便検体を収集している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在便検体を収集しており、ある程度の検体数が集まったところでメタゲノム解析を行う方が解析のコストを低く抑えられるため、現在検体を収集中である。検体数が集まった時点で、健常コントロールの解析方法と同じ方法で解析を行う。
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Strategy for Future Research Activity |
シェーグレン症候群、IgG4関連涙腺唾液腺炎患者の便検体を収集中で、これを健常日本人の便検体の腸内細菌叢解析と同じ方法で解析し、比較を行っていく。口唇腺検体の浸潤リンパ球のプロファイル決定については当初予定していたサイトカイン mRNA 解析ではなく、転写因子の免疫染色で行っていく。 マウスについてはまず唾液腺局所のリンパ球浸潤の変化を組織で確認する。
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Causes of Carryover |
次世代シークエンサーを用いた解析は検体がある一定数集まってから一回で行った方が試薬の無駄が少なくコストを抑えられるため現在検体を集めている途中である。本年度行う予定であった解析を次年度にまとめて行うこととなり、それに使用する試薬を本年度購入しなかった。そのために次年度使用額が生じた。 マウス実験に使用するマウスの繁殖数が計画よりも少なく、飼育管理費用が若干少なかった。 シェーグレン症候群学会に参加予定であったが、他の公務のため参加できなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度購入予定であった次世代シークエンサー用試薬、増幅、精製試薬の購入に使用。 マウスの交配数を増やしており、次年度の飼育管理料が当初より多くなると考えられ、そちらへの補填を本年度使用しなかったマウス飼育管理料および国内旅費で賄う。
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