2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K11697
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
東條 格 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (70405439)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平石 幸裕 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (40573449)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 免疫チェックポイント阻害薬 / PD-1 / PD-L1 / 口腔扁平上皮癌 / 免疫染色 / 細胞培養 |
Outline of Annual Research Achievements |
口腔扁平上皮癌の患者25人の生検標本のブロックから5マイクロの厚さの薄切標本を作製した。抗PD-L1抗体(クローンSP263)でPD-L1の発現を免疫組織学的に生検標本で検討するために、一次抗体である抗PD-L1抗体の濃度と時間の調整を行い、適正な反応濃度と反応時間を設定した。ベンタナHXシステムにて、免疫染色を行っている。染色の程度は標本によってかなりばらつきがある。よく染まっている標本では、細胞の核がヘマトキシリンで濃染され、N/C比が高く、異型性の強い癌細胞に染まっている。YK分類による染色の違いは明確でないと考えられる。 舌、歯肉、頬粘膜、口蓋、口底、口唇などの部位別に、また、年齢別、性差、術前の化学療法、放射線療法の有無、既往歴、リウマチ、アトピー性皮膚炎などの自己免疫疾患の有無、転移、悪性度などによるPD-L1の発現の違いを解析していく。PD-1の発現も同様に免疫染色を行い、解析していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
口腔扁平上皮癌の患者25人の生検標本のブロックから5マイクロの厚さの薄切標本を作製した。抗PD-L1抗体(クローンSP263)でPD-L1の発現を免疫組織学的に生検標本で検討するために、一次抗体である抗PD-L1抗体の濃度と時間の調整を行い、適正な反応濃度と反応時間(12時間)を設定した。ベンタナHXシステムにて、免疫染色を進めているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
PD-1やPD-L1とそれに関わるタンパクが口腔癌、周囲組織でどのように発現しているかを免疫組織化学的に検討。舌、歯肉、頬粘膜、口蓋、口底、口唇にわけ、部位別にPD-1、PD-L1の発現を検討する。年齢別、性差、術前の化学療法、放射線療法の有無、既往歴、リウマチ、アトピー性皮膚炎などの自己免疫疾患の有無、転移、悪性度、浸潤度などの因子の影響も検討する。 口腔扁平上皮癌培養細胞株(H-1, H-1R, Sa-3, Sa-3R, KB, KB-R)の培養細胞からTotal RNAを抽出し(RNeasy Mini Kit, QIAGEN)、cDNAを作製(SuperSucript First-Strand Synthesis System,Invitrogen)する。 PD-L1、関連する遺伝子のプライマーを用い、リアルタイム PCR (CFX96リアルタイムPCRシステム、Bio Rad)で解析する。PD-L1のmRNAの発現がシスプラチン耐性株と非耐性株ではどのように違うかを検討する。
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Causes of Carryover |
口腔扁平上皮癌の生検標本における免疫組織学的検討が平成28年度中に、終えることができなかったためである。PD-1の抗体による免疫染色もまだ終えていない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度は、当初の計画に加え、免疫組織学的検討のやり終えていない部分を行っていくが、このやり終えなかった部分で、次年度助成金を使用する予定である。
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