2018 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of lymph node metastasis inhibition mechanism of oral cancer targeting sphingomyelin synthetase
Project/Area Number |
16K11710
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
松本 剛一 金沢医科大学, 医学部, 准教授 (60199867)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | スフィンゴミエリン合成酵素 / 骨芽細胞分化 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は新たな取り組みとして、スフィンゴミエリン合成酵素の骨芽細胞の分化に及ぼす影響についての検討も行った。この研究の発想に至った経緯は、SMSが骨芽細胞の石灰化領域や骨細胞に発現することから、骨格形成におけるSMSの機能を解析する目的で作られたSMS1あるいはSMS2ノックアウトマウスの表現型は、SMS1ノックアウトマウスは体格的に小柄で、生後半年以内にほとんどのマウスは死亡する。一方、SMS2ノックアウトマウスは骨格的な異常はみられず、生存率も野生型と差異はなかった。そのためSMS1が骨格形成に重要な役割を果たしている可能性があると考え、骨芽細胞特異的SMS1ノックアウトマウスを作製して骨芽細胞分化(石灰化)におけるSMS1の役割を解析した。骨芽細胞特異的にSMS1をノックアウトしたSP7 (Osterix)-Cre; SMS1flo/flo,SMS2-/-マウスを作製し解析を行った。SP7-Cre; SMS1flo/flo,SMS2-/-マウスは野生型やSMS1flo/flo,SMS2-/-マウスと比較して体が小さく、成長障害が認められた。また骨の組織形態解析を行ったところ骨密度が低下した骨粗鬆症様の病態を示していた。そのメカニズムを解析するために、Rosa-CreER, SMS1flo/flo,SMS2-/-マウスから採取した骨芽細胞を4-hydroxy tamoxifen (4-OHT)で処理を行い、in vitroにおいてSMS1をノックアウトさせる系を用いて骨芽細胞の分化について解析を行った。その結果、骨芽細胞のSMS1をノックアウトすることで骨芽細胞の石灰化が抑制されることを確認した。結論として、SMS1は骨芽細胞の石灰化に重要な役割を果たしている可能性が示唆された。
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