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2016 Fiscal Year Research-status Report

血管内皮層を覆うグリコカリックスの機能分析と周術期管理への応用

Research Project

Project/Area Number 16K11762
Research InstitutionShowa University

Principal Investigator

飯島 毅彦  昭和大学, 歯学部, 教授 (10193129)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywordsグリコカリックス / 肺血管 / 抗白血球抗体
Outline of Annual Research Achievements

生体内で微小循環系は重要な役割を果たしている。その中で、肺の微小循環はわずかな状態変化によりガス交換機能が破綻するなど生命維持に大いに関わっており、麻酔科領域にとっても重要な研究対象である。これまで肺微小循環観察は種々な手法が報告されているが、確立された方法はない。本研究では先行研究を改良し、より詳細な生体内で肺微小循環を観察する方法の開発を試みた。
BALB/c系統マウス(12週齢)を用いて、術中は吸入麻酔(sevoflurane、酒石酸ブトルファノール、キシラジン)で維持した。そして、右側胸部の皮膚・筋肉を剥離翻転し肋骨を露出、胸腔内へ送気し胸郭と肺の付着を分離した後に第3肋骨から第5肋骨にかけて直径8 mm程度の円状に胸郭を切除し肺を露出した。露出面は7 mm円板カバーガラスを接着したラップフィルムで覆った。観察は落射型蛍光顕微鏡および共焦点顕微鏡システムを用いて肺細動脈と肺胞周囲血管を観察した。循環観察指標としてFITCデキストラン、DiI標識赤血球、Rhodamine6G投与により血管造影および血球動態を記録した。
特殊器具を用いない手技を開発できたため、簡便性に優れ、手術侵襲の軽減ができた事によりvitalの安定性をより図ることができた。また、再現性の向上も確認できた。観察面は平面化することでより質の向上した観察画像の取得が可能であった。さらに、蛍光試薬を選択することで様々な循環指標の動的観察を可能とした。撮影は人工呼吸を一旦停止し、1回の撮影時間を10秒程度とし、撮影の合間に1分以上の再換気を行うことでvitalが安定した状態で2時間の観察が可能であった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の予定通り、肺血管の生体内観察に成功した。また、病的モデルの作成のための抗白血球抗体の量産を成し遂げ、病的モデルの作成まで研究を進めることができた。

Strategy for Future Research Activity

これまで開発してきた実験モデルを用いて、病態時の肺循環動態における経時的動態変化を捉えることで、肺水腫発症のメカニズムの解明を目指していく予定である。

Causes of Carryover

本年度は、研究は順調に進んでいるが、モデルの開発に多くの時間を費やした。その結果、高価な実験動物などの消費が少なかった。

Expenditure Plan for Carryover Budget

次年度以降、データを量産するために多くの予算を必要とする。順調に実験を進めていく予定である。

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Published: 2018-01-16  

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