2016 Fiscal Year Research-status Report
全身麻酔薬による細胞死誘導解明のための生体内リアルタイムイメージング手法の開発
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16K11763
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
西村 晶子 昭和大学, 歯学部, 助教 (00551227)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | アポトーシス / 全身麻酔薬 / 脳神経発達 |
Outline of Annual Research Achievements |
全身麻酔により生じる合併症の頻度は極めて低くなり、すでに全身麻酔の安全性は概ね確立されている。しかし、脳が発達期にある乳児や小児、認知機能が低下する高齢者への全身麻酔薬投与が脳機能に何らかの障害を与えないか懸念されている。申請者は、これまでにマウスを用いて幼若脳への麻酔薬投与が4時間以上におよぶと脳神経細胞にCaspase 3活性が増大しアポトーシス変化が誘導されやすくなることを示してきた。本研究ではこれまでの結果を発展させ、麻酔薬投与により脳神経細胞が障害を受けやすい期間を特定するとともに、これまでin vitroで行ってきた観察を生体内で観察する実験系に発展させ、麻酔薬による障害のメカニズムを明らかにすることを目的とする。 平成28年度はSCAT3遺伝子導入マウスを用いた全身麻酔薬によるアポトーシス誘導の継時的観察および生後日齢に伴うCaspase3活性の変化の検証を予定した。SCAT3遺伝子導入マウスの継代維持に成功し、ほぼ安定して遺伝子導入された幼若マウスで実験を遂行することができるようになった。この遺伝子導入幼若マウスから作成した脳スライス標本に対して、全身麻酔薬であるプロポフォールを長時間投与しCaspase3活性の継時的観察を行った。プロポフォール投与5時間後にコントロールと比較し有意なCaspase3活性が認められ、この変化は濃度依存性である傾向が得られたが、詳細に関してはさらに検証が必要であった。しかし継代維持には成功したものの生後1-4日齢を対象に安定して実験を行うことが難しく、調整と工夫が必要であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
遺伝子導入マウスの継代維持において調整が難しく、遺伝子導入された幼若マウスを安定して実験に使用することができなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
現在得られたデータをさらに検証するため、継続して実験を行うとともに、平成29年度に予定されていたCranial windowに関する実験も進める。
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Causes of Carryover |
SCAT3マウスの継代維持に成功したものの幼若マウスの安定供給に調整が必要となり、実質的な実験の遂行に遅れが出たため、予定した試薬類の支出がなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度は実験計画遂行とともに平成28年度に予定された試薬類の購入も必要となり助成金を使用する計画である。
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Research Products
(1 results)